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2006年1月28日 (土)

税の負担をどうする気(その1)

これから数週間の週末は平成18年度の税制改正で挙げられている「一定の中小法人に対する給与所得課税の損金不算入の問題」について書きたいと思います。時間が許せばですが(^^;)

これは「所得税」の給与所得課税問題の(若干の)解消を、一部の「法人税」適用者に当てはめた最悪の案(というより「最悪の悪」)です。

今回はプロローグとして個人所得課税について、昨年までどのような経緯があったのかを昨年秋口までの税制改正の動向を私自身が書いた当時の記事から触れてみたいと思います。

当時の状況は個人所得課税の見直しを政府税調が話し合い、これを報告書として「個人所得課税に関する論点整理」(http://www.mof.go.jp/singikai/zeicho/top_zei2.htm)を発表したところ、マスコミから「サラリーマン増税」とかなり辛辣に報道された頃です。

(以下、「いちじゅん税理士の読書感想文」での当時の記事をある程度加筆訂正するとともに不要な部分を削除したものです。)

石弘光氏(現政府税制調査会会長)の「税の負担はどうなるか」を読んだのは「税制改正の動向について」という感じのセミナー講師の依頼を受けたことからです。折からの「サラリーマン増税」がマスコミをにぎわせた昨年7月末の頃でした。

この本と税制調査会が出した3つの報告書を題材に、特にメインはサラリーマン増税で大騒ぎのきっかけを作った平成17年6月に出た報告書「個人所得課税に関する論点整理」を中心に話そうと決めました。

その「個人所得課税に関する論点整理」ですが、サラリーマン増税について「税の負担はどうなるか」も加味し、給与所得についてのみ簡単に書いてみます。

現行の給与に対する所得税は、1年間の給料・賞与の総額(給与収入)から給与収入の金額ごとに決められた一定の算式で計算した概算経費(給与所得控除)を差し引いた金額に対してかけることになっている。

この給与所得控除は、給与収入の概ね2~3割程度になるが、サラリーマンの実額経費はどう積み上げてもせいぜい1~1.5割程度だろう。これは、概算経費と言いながら、所得を捕捉しやすいサラリーマンと所得を捕捉しにくい事業経営者や農業を営んでいる者との不公平を是正するために割増調整をしてきたものだ。しかし、終身雇用などの勤続形態が崩れてきた等々の現在、果たしてそのような割増調整が本当に必要かどうかは大いに疑問であり、給与所得控除は高すぎるので見直しをすべきだ。

(以上です。)

自分自身が書いたものですが、これだけを読むと間違いなく「サラリーマン増税」のイメージが強い!

このままだと、もしかしたら選挙の結果は違ったかもしれませんね。ただ私見では、これは当時のマスコミが「個人所得課税に関する論点整理」の一部のみを取り上げたもので、全体を通しては「不動産所得」「事業所得」「一時所得」などの各種所得の見直しやその他いろいろにも触れています。決して「サラリーマン増税」をメインにした報告書ではありません。

さて、その後に急転したのが昨年8月。私にとっては想定外の衆院解散総選挙でした。

自民党のマニフェストを見てみると・・・

所得税については、所得が捕捉しやすい「サラリーマン増税」を行うとの政府税調の考え方はとらない。

何とも拙速な! と思いながらもこれが政治の世界なのかなと感じていました。

そして、自民党は歴史的な大勝となりました。

現政権は、給与所得に対する所得税に手をつけることは公約違反になるのです。18年度の税制改正大綱が定率減税(注)を除いて給与に関しての個人所得課税の増税項目がないことを見れば明らかだと思います。給与に関する課税制度を所得税でいじることが現政権ではできないのでしょう。まず一点としてここが大きな問題点の一つだと思っています。

(注)定率減税は給与のみならず、全ての個人所得課税について適用されるものです。

以下、次週以降に続きます

 

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