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2006年10月 2日 (月)

贈与と贈与税(その12 生前贈与加算)

前回・前々回と名義預金について触れましたが、この名義預金はそもそも生前に被相続人(亡くなった方)からの贈与がなかったという解釈のもとに取り扱われるものです。

しかし被相続人から生前に間違いなく贈与された財産でも相続税の課税対象とされる場合があります。

1つは相続税法第2章第3節に規定されている相続時精算課税制度の適用を受けた財産です。この制度は相続税と贈与税の一体化を図った制度なので、関係者は適用を受ける前に相続税の計算において遺産に含まれてしまうということを理解しておく必要があります。

もう1つが相続税法第19条の「相続開始前3年以内に贈与があつた場合の相続税額」でいわゆる生前贈与加算といわれるものです。この制度は暦年課税の贈与税を前提にしたもので、相続開始時に近い生前贈与財産は相続税の前渡しとしての性格が強いため相続税の計算に取り込んでしまおうという何とも言い難い趣旨からできた制度です。

生前贈与加算の適用を受けてしまい相続税の課税対象とされてしまう生前贈与財産は以下の全ての要件を満たす場合です。

・被相続人からの相続開始前3年以内の生前贈与財産であること

・贈与された者(受贈者)が被相続人の遺産を相続などにより取得したこと

次の場合の相続税の計算で相続税法第19条の生前贈与加算の適用を受ける金額はどうなるでしょうか・・・少しFP相続事業承継設計の試験問題的ですが(^^;)

・相続人は妻、長男の2人で法定相続分通りに遺産(みなし財産は無し)を取得した。

・被相続人は相続開始前3年以内に長男に1千万円、長男の子(つまり孫)に2千万円を贈与しており、これ以外の贈与及び相続時精算課税制度の適用はない。

この場合に生前贈与加算の対象となるのは長男への贈与1千万円のみです。孫は被相続人の遺産を取得していないので孫への贈与2千万円は生前贈与加算には関係ありません。

遺贈(遺言により財産を与えること)の予定がなく相続人でもない孫への贈与がこの制度を回避するために有効だと言われる所以ですね。

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名義預金等についての記事

(このエントリーも含みます)

 

裁判例による名義預金の判断基準

 

無職無収入である配偶者が多額の預金を有する場合 

 

名義預金についての最新裁決事例

 

株式の帰属に関する判決

 

贈与と贈与税(その10 名義預金)

 

贈与と贈与税(その11 名義預金と疑われないためには)

 

 

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