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2007年4月 7日 (土)

分掌変更による役員退職金

TKC神奈川研修所が主催する平成19年度税制改正の研修を受けてきました。講師は私が尊敬する税理士のお一人である山本守之先生で、山本先生節が全開の研修でした。主に中小法人に関わる税務についての研修ということで、その内容は19年度改正が半分弱、後半は最近の法人税事例に関する疑問点や注意点というものでした。その後半部分の講義で興味深い内容のお話がありました。

最近の税務訴訟における裁判例で「法人税基本通達等の通達通りに処理したにもかかわらず税務調査で否認され裁決・裁判で納税者側の敗訴という例が見受けられる」というもの。その中で印象的だったものの一つを紹介します。

旧法人税基本通達9-2-23(平成19年3月13日付の改正前)に「役員の分掌変更等の場合の退職給与」というものがあります。役員が実際に退職する前に支給する役員退職金であっても損金に計上することができる取扱についての通達です。以下、その要約です。

法人の役員退職給与として支給した給与については、例えば次に掲げるような事実があったことによるものなど分掌変更等により役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあると認められるものである場合には、これを退職給与として取り扱うことができる。

(1)常勤役員が非常勤役員(代表者や実質的に経営上主要な地位を占めていると認められる者を除く。)になったこと。

(2)取締役が監査役(監査役でも実質的に経営上主要な地位を占めていると認められる者等を除く。)になったこと。

(3)分掌変更等の後における報酬が激減(おおむね50%以上の減少)したこと。

京都地方裁判所における平成18年2月10日判決で「この通達に掲げる事実があったとしても実質的に判断して役員の退職による給与(役員退職金)とは認められず役員賞与(注:18年度改正前の事例です)に該当する」とされました。

この通達における事実として掲げた事項はあくまで例示であり、役員が退職したか否かはあくまでその実質により判断すべきものだという判示でしょう。節税対策の事例としてこの通達は良く紹介されていますが、あくまで通達を見る前に法令解釈が大事なのだという山本先生のお言葉が強く印象に残りました。

 

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