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2013年5月23日 (木)

消費税増税の経過措置(資産の貸し付け)

改正消費税法(正式には「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律」といいます)により平成26年4月1日より税率が8%(地方消費税を含む)に上がる予定です。これに伴い同日以後の課税資産の譲渡等は8%の税率が適用されることになります(改正消費税法附則第1条、2条)。

しかし、経過措置により一定の課税資産の譲渡等については、平成26年4月1日以後であっても旧税率の5%が適用されます。この経過措置は改正消費税法附則に規定されていて、その第5条第4項に資産の貸し付けの税率等に関する経過措置があります。下記は同項の要約です。

事業者が、平成8年10月1日から平成25年9月30日までの間に締結した資産の貸付けの契約に基づき、平成26年4月1日前から同日以後引き続きその契約による資産の貸付けを行っている場合において、その契約の内容が、次の1と2又は1と3の要件に該当するときは、平成26年4月1日以後に行うその資産の貸付けに係る消費税については、5%の税率による。ただし、平成25年10月1日以後にその資産の貸付けの対価の額の変更が行われた場合には、この限りでない。

1 契約により資産の貸付期間とその期間中の対価の額が定められていること。

2 事業者が事情の変更その他の理由により当該対価の額の変更を求めることができる旨の定めがないこと。

3 契約期間中に当事者の一方又は双方がいつでも解約の申入れをすることができる旨の定めがないことその他対価に関する契約の内容が一定の要件に該当していること。

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平成25年9月30日までの間に契約を締結していること等、この経過措置の対象となる不動産貸付(消費税の課税対象となる事務所や店舗等の貸付)の場合、上記1と2の要件を満たしていればこの経過措置の適用があります。

しかしながら、1の要件は満たしているけれども、次のような条項が賃貸借契約書に謳われているのが一般的であることから2の要件を満たさず、通常の不動産貸付はこの経過措置の適用はないことが多いと思います。

(契約の当事者両者は)賃料が経済事情の変動、公租公課の増額、近隣の同種物件の賃料との比較等によって著しく不相当となったときには、協議のうえ、賃料を改定することができる

契約の当事者が同族法人とその代表者といった関係者間の場合などは契約書を見直してその適用を受けることができるようにすることは可能でしょう。

ただし、平成25年10月1日以後に賃料の増額等があった場合はこの経過措置そのものの適用がなくなります。工事の請負等の場合の経過措置のようにその増額部分だけ対象外になるわけではありませんので注意が必要です。

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消費税の経過措置などについての記事

(このエントリーも含みます)

 

消費税増税に伴う所有権移転外ファイナンスリースの消費税率

 

消費税増税の施行日前後に法人が受け取る不動産売買等の仲介料の消費税率

 

消費税経過措置のうち資産の貸し付けと工事の請負等の適用の通知

 

消費税増税の経過措置(資産の貸し付けのまとめとその他留意点)

 

消費税増税の経過措置(資産の貸し付け)

 

消費税増税の経過措置(工事の請負等)

 

消費税法改正のお知らせ(国税庁パンフレットより)

 

 

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コメント

消費税(資産の貸付けにかかる経過措置)についてお尋ねします。
①契約の締結平成25年9月30日(新規契約)
②契約期間平成25年10月1日より平成35年9月 30日(10年間)
③増額改訂なし

質問)②において契約期間や入居が平成25年9   月30日を超えても経過措置を受けるこ   とが出来るのでしょうか?

投稿: 店舗オ-ナ- | 2013年6月21日 (金) 17時31分

ご質問頂きましたが
今年9月30日までに契約、来年3月31日以前から引き続き貸付で本文中の1と2の要件を満たしていれば良いことになります。別に10月1日入居は関係ありません。
詳しくは
「消費税増税の経過措置(工事の請負等)
の記事中(こちらの記事もありますにリンクあり)の次のファイルの26ページを参照してください。

平成26年4月1日以後に行われる資産の譲渡等に適用される消費税率等に関する経過措置の取扱いQ&A

投稿: 管理者 | 2013年6月21日 (金) 18時09分

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