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2014年6月30日 (月)

宅地の評価単位についての裁決

宅地の相続税評価額における評価単位ついて、平成25年10月1日裁決 を紹介します。

 

主建物(共同住宅・貸付用)と付属建物(店舗付住宅・主建物とは別の者への貸付用)の敷地である宅地について、主建物と附属建物が一体で登記がされており、また住宅地図でも建物と附属建物が接していることなどから、全体を1画地として評価するとした原処分庁に対して国税不服審判所は、実際には主建物と附属建物は別棟で接しておらず、主建物は共同住宅として、附属建物は店舗付住宅として、それぞれ独立して機能する建物であったことから、それぞれの敷地を別画地として評価することが妥当であるしました。

なお、主建物等は相続開始後に敷地である土地とともに譲渡した後に取り壊されたために現況では確認できず、不服審判所では家屋の建築工事請負契約書に添付された設計図書(配置図)などにより判断したようです。

 

また、宅地の評価は、1画地の宅地(利用の単位となっている1区画の宅地)を評価単位とするとしています(財産評価基本通達7-2)が、この裁決では、1画地の宅地の判定については原則として次のように解しています。これは実務上の基本と考えられるものです。

 

 

1.宅地の所有者による自由な使用収益を制約する他者の権利(原則として使用貸借による使用借権を除く。)の存在の有無により区分すること

 

2.他者の権利が存在する場合には、その権利の種類及び権利者の異なるごとに区分して行うこと

 

 

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2014年6月20日 (金)

未払固定資産税の債務控除

相続税を計算する上で原則として相続人が控除することができる債務は、被相続人の債務で相続開始の際現に存するもの(相続税法第13条第1項)のうち、確実と認められるもの(相続税法第14条)としています。

 

上記の控除できる債務には公租公課の金額も含まれます(相続税法第13条第1項第1号括弧書き)が、具体的には被相続人の死亡の際に納税義務が確定しているものとしています(相続税法施行令第3条)。

 

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相続税の実務において債務控除をする公租公課として、被相続人が所有する土地家屋に係る未払固定資産税がよく出てきますが、取扱いは次のようになると解されます。

 

1.被相続人が死亡した年の固定資産税

未払金額は全て債務控除の対象となります。

 

(理由)

固定資産税の賦課期日は毎年1月1日とされており(地方税法第359条)、納税義務者は土地家屋については所有者として登記簿又は土地補充課税台帳等に登記又は登録されている者(地方税法第343条第2項)とされています。

 

死亡した年の1月1日において被相続人が所有する土地家屋の固定資産税については、同日において被相続人の納税義務が確定していると解されます。

従って、被相続人の死亡の日が1~3月であれば死亡時にまだ納税通知書が届いていないでしょうが、債務控除の対象として問題ありません。

 

2.被相続人が死亡した年の翌年以降の固定資産税(相続登記が未了の場合等です)

債務控除の対象にはなりません。

 

(理由)

固定資産税の納税義務者については、登記簿等に所有者として登記又は登録されている個人が賦課期日前に死亡しているときは、同日においてその土地又は家屋を現に所有している者とされています(地方税法第343条第2項)。

 

被相続人の死亡後は、登記等の有無に関係なく遺産分割が確定しているときは土地家屋を取得する相続人が、遺産分割が確定していないときは共同相続人全員が所有者となります。従って、被相続人が納税義務者でないことになり、そもそも被相続人の債務ではないと解されます。



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2014年6月13日 (金)

復興特別法人税廃止後の法人税額からの控除

平成26年度の税制改正により、復興特別法人税が1年前倒しで廃止されることになりました。そのため平成26年4月1日以後に開始する事業年度については、原則として復興特別法人税の課税事業年度にはならないことになりました。

 

しかし、復興特別法人税の課税事業年度終了後の各事業年度においても、法人の利子・配当等には復興特別所得税が課されており、これを復興特別法人税から控除することができなくなります。

これについては、復興特別所得税を通常の利子・配当等に対する所得税とみなして、法人税法第68条の所得税額の控除の適用を受けることになります(東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法第33条第2項)。

 

具体的には、法人税申告書別表六(一)で利子、配当等に課される所得税額と合算した上で、別表一(一)にて各事業年度の法人税の額から控除します(別表は普通法人等の場合)。

また、復興特別所得税の額の内で法人税の額から控除しきれない金額は還付されることになります。

実務上は容易になり一安心というところでしょうか。

 

なお、この詳細については国税庁パンフレット 復興特別法人税の改正の概要 をご覧下さい。

 

 

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2014年6月 5日 (木)

相続税・贈与税関連情報より

国税庁サイトに 相続税・贈与税・事業承継税制関連情報 が掲載されています。

平成27年1月1日以後に相続等又は贈与により取得する財産に適用される相続税又は贈与税の主な改正項目が掲載されていますが、その内容についてはリンクしたパンフレット等を見なければなりません(平成26年6月現在)。

 

そこでピックアップされた項目について、その概略を記しました(事業承継税制を除きます)。

 

1.相続税

(1)遺産に係る基礎控除額が引き下げられ、次のとおりとなります。

3,000万円+600万円×法定相続人の数

 

(2)最高税率の引上げなど税率構造が変わるため、速算表が次のとおりとなります。

<速算表>

                                                     
 

法定相続分に応ずる取得金額

 
 

税率

 
 

控除額

 
 

10,000千円以下

 
 

10%

 
 

 
 

10,000千円超    30,000千円以下

 
 

15%

 
 

500千円

 
 

30,000千円超    50,000千円以下

 
 

20%

 
 

2,000千円

 
 

50,000千円超   100,000千円以下

 
 

30%

 
 

7,000千円

 
 

100,000千円超  200,000千円以下

 
 

40%

 
 

17,000千円

 
 

200,000千円超  300,000千円以下

 
 

45%

 
 

27,000千円

 
 

300,000千円超  600,000千円以下

 
 

50%

 
 

42,000千円

 
 

600,000千円超

 
 

55%

 
 

72,000千円

 

 

(3)税額控除のうち、未成年者控除や障害者控除の控除額が引き上げられます。

・未成年者控除

10万円×「20歳に達するまでの年数(1年未満の端数は切り上げ)」

 

・障害者控除

[一般障害者]

10万円×「85歳に達するまでの年数(1年未満の端数は切り上げ)」

 

[特別障害者]

20万円×「85歳に達するまでの年数(1年未満の端数は切り上げ)」

 

(4)小規模宅地等の特例について、特例の適用対象となる宅地等の面積等が次のとおり変わります。

[限度面積]

特定居住用宅地等 330平方メートル

 

[特定居住用宅地等と特定事業用等宅地等を併用する場合の面積制限]

特定居住用宅地等(330平方メートルまで)+特定事業用等宅地等(400平方メートルまで)→730平方メートルまで

 

(※)ただし、貸付事業用宅地等を併用する場合には次の面積制限となります。

特定居住用宅地等×200/330+特定事業用等宅地等×200/400+貸付事業用宅地等→200平方メートルまで

 

2.贈与税

(1)相続時精算課税について、適用対象者の範囲の拡大など適用要件が次のとおり変わります。

[贈与者]

贈与をした年の1月1日において年齢が60歳以上の者

 

[受贈者]

贈与を受けた年の1月1日において年齢が20歳以上である贈与者の推定相続人である直系卑属(子および子の代襲相続人)と孫

 

(2)暦年課税について、最高税率の引上げや税率の緩和など税率構造が変わるため、速算表が次のとおりとなります。

<速算表>

[特定贈与財産(注)]

                                                     
 

基礎控除後の課税価格

 
 

税率

 
 

控除額

 
 

2,000千円以下

 
 

10%

 
 

 
 

2,000千円超     4,000千円以下

 
 

15%

 
 

100千円

 
 

4,000千円超     6,000千円以下

 
 

20%

 
 

300千円

 
 

6,000千円超    10,000千円以下

 
 

30%

 
 

900千円

 
 

10,000千円超   15,000千円以下

 
 

40%

 
 

1,900千円

 
 

15,000千円超   30,000千円以下

 
 

45%

 
 

2,650千円

 
 

30,000千円超   45,000千円以下

 
 

50%

 
 

4,150千円

 
 

45,000千円超

 
 

55%

 
 

6,400千円

 

(注)その年の1月1日で20歳以上の者が直系尊属からの贈与により取得した財産

 

[一般贈与財産]

                                                     
 

基礎控除後の課税価格

 
 

税率

 
 

控除額

 
 

2,000千円以下

 
 

10%

 
 

 
 

2,000千円超  3,000千円以下

 
 

15%

 
 

100千円

 
 

3,000千円超   4,000千円以下

 
 

20%

 
 

250千円

 
 

4,000千円超    6,000千円以下

 
 

30%

 
 

650千円

 
 

6,000千円超   10,000千円以下

 
 

40%

 
 

1,250千円

 
 

10,000千円超   15,000千円以下

 
 

45%

 
 

1,750千円

 
 

15,000千円超   30,000千円以下

 
 

50%

 
 

2,500千円

 
 

30,000千円超

 
 

55%

 
 

4,000千円

 

 

 

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