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2014年7月 9日 (水)

相続税について被相続人の家族名義の預貯金等に対する裁決

平成21年12月の相続開始に係る相続税について、被相続人の家族名義の預貯金等がいわゆる名義預金として相続財産に該当するなどとした更正処分及び重加算税の各賦課決定処分が全部取消された国税不服審判所の裁決が公表されています。

 

平成25年12月10日裁決

 

この中で名義預金の一般的な判断基準について、審判所は次のように述べています(そのまま引用)。 

 

一般的に外観と実質は一致するのが通常であるから、財産の名義人がその所有者であり、その理は預貯金等についても妥当する。

 

しかしながら、預貯金等は、現金化や別の名義の預貯金等への預け替えが容易にでき、また、家族名義を使用することはよく見られることであるから、その名義と実際の帰属とがそごする場合も少なくない。そうすると、預貯金等については、単に名義のみならず、その管理・運用状況や、その原資となった金員の出捐者、贈与の事実の有無等を総合的に勘案してその帰属を判断するのが相当である。

 

そして国税不服審判所は次のような理由から、名義預金として相続財産に取り込んだ処分を取り消しました(要約)。 

 

名義預貯金等としたもの(以下、「本件預貯金等」とする)の管理状況については、単に被相続人の配偶者が、被相続人が入院した平成17年まで管理していたと主張するのみで、使用印鑑の状況や保管場所など管理状況について何ら具体的に主張も立証も行なっていない。

   

その出捐者については、相続開始日前3年間の被相続人の収入が多額であること、及び本件預貯金等の出捐が長男相続人の給与振込口座と直接的な関係がないことを挙げるのみで、具体的な出捐の状況については何ら主張立証をしていない。

 

被相続人から相続人及び孫らに対する贈与の有無についても、相続人夫婦が平成18年に贈与を受けた際(※)には贈与税の申告を行っており、その他に贈与税の申告がなかったのは贈与がなかったからにほかならない旨主張するのみであり、到底承伏できるような主張ではない。

 

(※)この年、相続人夫婦は被相続人より株式の贈与を受けて贈与税の期限内申告を行った。 

 

相続人らは、本件名義預貯金が被相続人の財産であることを認めた事実はない旨主張し、税理士も審判所に対し、その主張に沿う答述をしており、特段、その答述の信用性を疑わせるような事情もない。

 

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名義預金等についての記事

 

(このエントリーも含みます)

 

 

 

相続税について被相続人の家族名義の預貯金等に対する裁決

 

 

 

裁判例による名義預金の判断基準

 

 

 

無職無収入である配偶者が多額の預金を有する場合 

 

 

 

名義預金についての最新裁決事例

 

 

 

株式の帰属に関する判決

 

 

 

贈与と贈与税(その10 名義預金)

 

 

 

贈与と贈与税(その11 名義預金と疑われないためには)

 

 

 

 

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