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2014年7月18日 (金)

贈与を受けた事実の有無に関する裁決

請求人の母の預金口座に入金された金員は請求人の父が母に贈与したものであるが、請求人の母は贈与税の申告をしなかった(母の死亡に伴う相続により納付義務を承継)とした原処分庁の決定について、これを取り消す国税不服審判所の裁決が公表されています。

 

平成25年10月7日裁決

 

審判所は預貯金の帰属について次のように述べていますが、名義預金でも非常によく使われる判断基準ですのでそのまま引用します。

 

預貯金は、一般的に、その名義人に帰属するのが通常であるが、現金化や別の名義の預貯金への預け替えが容易にでき、また、家族の名前を使用して預金したりすることも世上稀ではないことなどから、その帰属については、単に名義人が誰かという形式的事実のみにより判断するのではなく、その原資となった金員の出捐者、その管理及び運用の状況などを総合的に勘案して判断するのが相当である。  

 

その上で審判所は次のように判断しました(要約)。

 

母は、遅くとも昭和63年頃から、父が経営していた会社の取締役に就任しており収入を得ていたと推認される。

 

また、この資金の入金前に解約された約4千万円の母名義の定期預金等が母以外の者の資産であることをうかがわせる証拠はないことなどからすると、この定期預金等は、母固有の資産であると認めるのが相当である。

 

そうすると今回の入金の原資となった金員は、原処分庁主張のとおり父に帰属するものとも認められず、かえって、請求人主張のとおり、元々母の資産を、父がその整理過程で自らの口座に入金した資金であると認められるから、今回の入金をもって、母が父から今回の入金額に相当する金額の利益を受けたものとはいえない。  

 

さらに原処分庁の主張について次のように述べました(要約)。

 

原処分庁は、口座が公共料金を引き落としている父の固有財産であることを理由に、この口座に入金された資金は入金された時点でその原資に関係なく父の固有の資産となる旨主張するが、上記の判断基準で述べたとおり、預金の帰属は、単にその口座の名義人が誰かという形式的事実のみにより判断するのではなく、その原資となった金員の出捐者、その管理及び運用の状況などを総合的に判断すべきである。  

 

 

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福井一准税理士事務所

 

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