« 2016年2月 | トップページ | 2016年4月 »

2016年3月29日 (火)

相続人以外の包括受遺者に相次相続控除の適用は無し

民法第990条では「包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する」としていることから、相続税において(相続人ではない)包括受遺者であっても相続人と同様の取扱いを認めているものがあります。例えば相続税法第13条の債務控除がそうで、その第1項では次のように規定しています(要約)。

 

 
 

(無制限納税義務者の場合)相続又は遺贈(包括遺贈及び被相続人からの相続人に対する遺贈に限る)により財産を取得した者が相続又は遺贈により取得した財産については、課税価格に算入すべき価額は、その財産の価額から一定の債務と葬式費用の金額のうち、その者の負担に属する部分の金額を控除した金額による。

 

 

一方、相次相続控除(相続税法第20条)も適用を受けることができるのは相続人ですが、

こちらは相続人以外の者が包括遺贈により財産を取得した場合には相次相続控除の適用を受けることができないとする文書回答が国税庁サイトに掲載されています。

 

相続人以外の者が包括遺贈により財産を取得した場合における相次相続控除の適用の可否について

 

その理由は、次のとおりだとしています(要約)。

 

 
 

・相続税法の規定の中には「相続人」に包括受遺者を含む旨を規定しているものがある(相続税法第1条の3第2項他)。

 

・しかし、相次相続控除の規定である相続税法第20条は、そのような規定にはなっていない。

 

・このことから、相続税法は、「相続人」と「包括受遺者」を別に扱っているものと考えられる。

 

・「包括受遺者」は「相続人」と同一の権利義務を有する(民法第990条)ものの、財産の取得に被相続人の遺言を要する点で「相続人」と異なることからすれば、相続税法において両者を別に扱っていると解することも適当である。

 


―――☆☆―――☆☆―――

 

 

 

福井一准税理士事務所

 

(ふくい かずのり ぜいりしじむしょ)

 

所長 税理士 福井一准(現在 東京地方税理士会保土ヶ谷支部 副支部長)

 

業務のご案内

 

 

 

―――☆☆―――☆☆―――

 

 

 

初回相談 約30分無料(要予約・初回相談のみでも構いません)

 

今すぐご連絡を

 

 ↓

 

メール

 

TEL 045-334-2793

 

FAX 045-334-2794

 

 

 

横浜市保土ヶ谷区星川1-4-10 ハイツリヴァースター308

 

相鉄線 星川駅 南出口徒歩3分

 

 

 

所在地図

 

 

 

―――☆☆―――☆☆―――

 

 

 

相続に強い税理士の相続税ブログセミナー

 

難しすぎない相続税のおはなし

 

 

 

はじめに~第40回までの基礎編は完結しました!

 

基礎編目次

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年3月17日 (木)

会社が負担する人間ドック等の健診費用

毎年確定申告が終わると健康診断を受けていますが、私は個人事業主なので費用は自分自身で負担します。しかし会社に勤務する方々の場合、勤務先が費用負担をする人間ドックなどの検診を受けていることもあろうかと思います。

 

このような会社が負担する役員や従業員の健診費用は経済的利益としてその役員や使用人への給与として給与課税されるかどうかです(所得税法第36条第1項において、経済的な利益についてはその利益の価額を収入金額とすべき金額とするとしています)。

 

課税しない経済的利益(用役の提供等)として、次のような取扱いがあります(所得税基本通達36-29)。

 

 
 

(要約)

 

役員や使用人の福利厚生のための施設の運営費等を負担することにより、その施設を利用した役員や使用人が受ける経済的利益については、その経済的利益の額が著しく多額であると認められる場合や役員だけを対象として供与される場合を除き、課税しなくて差し支えない。

 

 

そして、国税庁の質疑応答事例で 人間ドックの費用負担 として、次のように述べています。

 

 
 

一定年齢以上の希望者は全て検診を受けることができ、かつ、検診を受けた者の全てを対象としてその費用を負担する場合には、給与等として課税する必要はない。

 

(理由)雇用主に対し、一般的に実施されている人間ドック程度の健康診断の実施が義務付けられていることなどによる。

 

(例外)役員や特定の地位にある人だけを対象としてその費用を負担するような場合には課税の問題が生じる。

 

 

なお上記の例外により役員給与となる場合、通常は定期同額給与等には該当しないため、その経済的利益相当額は法人税の計算上損金不算入となります(法人税法第34条第1項)。


―――☆☆―――☆☆―――

 

 

 

福井一准税理士事務所

 

(ふくい かずのり ぜいりしじむしょ)

 

所長 税理士 福井一准(現在 東京地方税理士会保土ヶ谷支部 副支部長)

 

業務のご案内

 

 

 

―――☆☆―――☆☆―――

 

 

 

初回相談 約30分無料(要予約・初回相談のみでも構いません)

 

今すぐご連絡を

 

 ↓

 

メール

 

TEL 045-334-2793

 

FAX 045-334-2794

 

 

 

横浜市保土ヶ谷区星川1-4-10 ハイツリヴァースター308

 

相鉄線 星川駅 南出口徒歩3分

 

 

 

所在地図

 

 

 

―――☆☆―――☆☆―――

 

 

 

相続に強い税理士の相続税ブログセミナー

 

難しすぎない相続税のおはなし

 

 

 

はじめに~第40回までの基礎編は完結しました!

 

基礎編目次

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年3月 8日 (火)

社員への値引販売による経済的利益

会社等が取り扱う商品を役員や使用人へ値引販売した場合には、その値引部分は経済的利益としてその役員や使用人への給与となり、給与課税されます。これは所得税法第36条第1項において、経済的な利益についてはその利益の価額を収入金額とすべき金額とするとしているからです。

 

ただし、有価証券と食事を除いた商品等の値引販売について、以下の要件の全てを満たす場合には給与課税をしなくても良いこととされています(所得税基本通達36-23)。

(1)値引販売価額が、取得価額以上であり、かつ、通常他に販売する価額のおおむね70%未満でないこと。

(2)値引率が、役員や使用人の全部につき一律か、これらの者の地位、勤続年数等に応じて全体として合理的なバランスが保たれる範囲内の格差を設けて定められていること。

(3)値引販売をする商品等の数量は、一般の消費者が自己の家事のために通常消費すると認められる程度のものであること。

 

しかし、ここでまた例外的な取扱いがあり、上記要件を形式的に満たしていても給与課税の対象とされるケースとして、次のようなケースがあります。

 

 
 

所得税基本通達逐条解説(平成26年版 大蔵財務協会)より抜粋

 

商品等とはいえ、それが不動産業者が販売する家屋または土地のように、これらの値引販売による利益が極めて多額であり一般社会における福利厚生の範囲を超えるものは、たとえ形式的に上記(1)から(3)の要件を満たすものであっても課税の対象とされる。

 

 

同様のケースが国税庁サイト質疑応答事例 住宅の値引販売による経済的利益 で解説されていますが、この場合の給与課税の理由として(そのまま引用)

1.経済的利益の額が極めて多額で、少額不追及の趣旨に沿わないこと

2.不動産は一般の消費者が自己の生活において通常消費するようなものでないこと

としています。

 

会社が取り扱う高額商品を社員へ値引販売する場合には、上記(1)から(3)の要件を満たすものであっても、給与課税について一応注意が必要です。


 

―――☆☆―――☆☆―――

 

 

 

福井一准税理士事務所

 

(ふくい かずのり ぜいりしじむしょ)

 

所長 税理士 福井一准(現在 東京地方税理士会保土ヶ谷支部 副支部長)

 

業務のご案内

 

 

 

―――☆☆―――☆☆―――

 

 

 

初回相談 約30分無料(要予約・初回相談のみでも構いません)

 

今すぐご連絡を

 

 ↓

 

メール

 

TEL 045-334-2793

 

FAX 045-334-2794

 

 

 

横浜市保土ヶ谷区星川1-4-10 ハイツリヴァースター308

 

相鉄線 星川駅 南出口徒歩3分

 

 

 

所在地図

 

 

 

―――☆☆―――☆☆―――

 

 

 

相続に強い税理士の相続税ブログセミナー

 

難しすぎない相続税のおはなし

 

 

 

はじめに~第40回までの基礎編は完結しました!

 

基礎編目次

 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2016年2月 | トップページ | 2016年4月 »