2017年7月 3日 (月)

平成29年分の路線価等発表

平成29年分の路線価や倍率等が記載された平成29年分財産評価基準が国税庁サイトにて公開されました。

 

平成29年分財産評価基準を見る

 

平成29年1月1日から12月31日までの間に相続等により取得した土地等の相続税評価額を計算する場合に利用してください。

 

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2017年5月31日 (水)

類似業種比準価額等の改正

財産評価基本通達180等が改正され、類似業種比準方式の算式や会社規模の判定基準などが見直されました。

平成29年1月1日以後の相続等・贈与より改正後の算式・基準等が適用されます。

 

見直しの概略は以下のとおりです(下記の国税庁サイトよりそのまま引用)。

 

「財産評価基本通達の一部改正について」通達等のあらましについて(情報)

 

 
 

・取引相場のない株式等を評価する際の類似業種比準方式の算式について、次のとおり改正した。

 

1 類似業種の株価について、現行に課税時期の属する月以前2年間平均を加える。

 

2 類似業種の配当金額、利益金額及び純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)について、連結決算を反映させたものとする。

 

3 配当金額、利益金額及び純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)の比重について、1:1:1とする。

 

(評価通達180、182、183-2、189-3、194-2、明細書通達=改正)

 

 

 

・取引相場のない株式等を評価する際の会社規模の判定基準における大会社及び中会社の総資産価額   (帳簿価額によって計算した金額)、従業員数及び直前期末以前1年間における取引金額について、近年の上場会社の実態に合わせて改正した 。

 

(評価通達178、179、189、明細書通達=改正)

 

 

また、これにより平成29年1月1日以後の相続等・贈与による取引相場のない株式等の評価明細書の様式が一部改正されました。

 

「相続税及び贈与税における取引相場のない株式等の評価明細書の様式及び記載方法等について」の一部改正について(法令解釈通達)

 

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2017年4月18日 (火)

平成29年分の路線価公開日

平成29年分の路線価図等の公開予定日は、7月3日(月)と発表されました。

当日10時よりの公開となるそうです。

詳しくは下記参照。

 

平成29年分の路線価図等の公開予定日について

 

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2017年4月11日 (火)

所有者として居住の用に供したことがない居住用財産の譲渡

国税庁サイトの質疑応答事例に 相続人が譲渡する被相続人の居住用財産 があります。要約すると次のような内容です。

 

夫は、妻とともに居住の用に供していた夫所有の旧家屋の売却前に、新家屋に妻とともに転居したが、その後夫は死亡。妻は相続により旧・新家屋を取得し、旧家屋について空家にした日から3年経過する日の属する年の12月31日までに譲渡する。この場合、妻の行う旧家屋の譲渡については、居住用財産の譲渡所得の特別控除の特例(措置法35条第1項)は適用できない。

理由は、妻は旧家屋を所有者として居住の用に供したことがないので、旧家屋は、妻の居住用財産ということはできないためである。

 

しかし、居住用財産の譲渡所得の特別控除の特例(措置法35条第1項)の要件として「所有者として居住の用に供したことがある」というものは関係法令にはありませんし、通達を探してみても具体的な記載はありません。

 

これは、次の最高裁判決で判断されたものです。

平成元年3月28日最高裁三小法廷(昭和61年(行ツ)第7号)

 

最高裁で述べられたことをそのまま引用しますので、参考にしてください。

 

 
 

租税特別措置法三五条一項所定の居住用財産の譲渡所得の特別控除は、個人が自ら居住の用に供している家屋及びその敷地等を譲渡するような場合には、これに代わる居住用財産を取得するのが通常であるなど、一般の資産の譲渡に比して特殊な事情があり、担税力も高くない例が多いこと等を考慮して設けられた特例であり、この趣旨は、同項の現に居住の用に供している家屋等の譲渡に関する部分(以下「前半部分」という。)と居住の用に供されなくなった家屋等の譲渡に関する部分(以下「後半部分」という。)とで何ら変わるものではない。そして,同項の後半部分の規定は、居住用財産を処分しようとする場合に、社会の実情としては、譲渡時まで引き続いて当該家屋に居住することの困難な事情があることが少なくないところから、当該家屋を居住の用に供しなくなったのち一定期間内の譲渡についても、右特別控除を認めることとしたものである。すなわち、右規定は、当該家屋を居住の用に供しなくなったのちの所定期間内の譲渡は、依然社会通念上居住用財産の譲渡といいうるとみて、これにつき右特別控除を認めるものと解される。そうすると、同条の後半部分の規定は、その前半部分の規定と統一的に理解すべきものであって、それと同様に、当該個人が、当該家屋を、譲渡所得の帰属者の立場において、すなわちその所有者として居住の用に供していたことを右特別控除を認めるための要件とするものとみなければならない。したがって、かつて当該家屋を居住の用に供していた個人が、それを居住の用に供しなくなったのちにその所有権を取得した場合には、たとえ同項後半部分の所定期間内にそれを譲渡しても、右特別控除を認める余地はない。このことは、その所有権取得の原因が相続であっても、当該個人自身が所有者として当該家屋を居住の用に供していたことがない以上、異なるところはない。

 

 

(参考)

上記が引用された事例を紹介したもの

贈与を受けた直後に譲渡した居住用財産について3,000万円控除の適用が受けられないとした事例 

 

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2017年4月 7日 (金)

広大地に該当する市街地農地の評価と造成費

宅地の相続税評価額を計算する場合、その地域における標準的な宅地の地積より著しく地積が広大な宅地のうち、開発行為を行う場合に公共公益的施設用地(一般的には潰れ地となる道路)が必要な一定のものを広大地とし、相当の評価減を認めています(財産評価基本通達24-4)。

この広大地の評価は、市街地農地についても認められており、市街地農地が広大地に該当するときの価額は、財産評価基本通達40における「市街地農地の評価」の定めにかかわらず、財産評価基本通達24-4における「広大地の評価」の定めに準じて評価することとしています(財産評価基本通達40-2)。

 

この場合の留意点を挙げておきます。

 

通常、市街地農地の価額は、宅地である場合の価額から造成費を控除した金額により評価します(財産評価基本通達40)が、広大地として評価する場合は「財産評価基本通達40の定めにかかわらず」としていることから造成費の控除はしないと解されます。

 

この件について、国税庁サイトでの具体的な記載は、市街地山林等に関する質疑応答事例 広大地の評価の計算例(その2 の注意書き2で、下記の記載があります。

 

 
 

市街地山林等を広大地として評価する場合には、広大地補正率の中に宅地造成費等を考慮してあることから、宅地造成費を控除しないで評価します。

 

 

なお、財産評価基本通達40-3に定める「生産緑地の評価」(一般的には5%減)は、40-2又は40-3で特に外す定めのないことから、広大地にも適用があると解されます。 


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2017年2月28日 (火)

FPジャーナル 平成29年3月号にコメントが掲載

NPO法人日本FP協会発行の機関誌「FPジャーナル 平成29年3月号」に私のコメントが掲載されています。

 

特別企画「平成29年度税制改正大綱と諸制度変更のポイント」の中の「私はこう見た平成29年度税制改正大綱、制度改正のポイント」で、高所得層、富裕層への課税強化の流れへ(27ページ)として紹介されています。

 

開業している一税理士の私見ですが、少しだけ補完しておきます。

 

最後の方で、国外問題に関わる機会があまりないFPの方が多いと思うが、関わる必要が出たときには改正を含めた関連税制を事前によく確認しておくことが必要だといったことを述べています。

これは、現行においても(平成27,28年改正による)、1億円以上の有価証券等を所有する者が亡くなった場合で非居住者である相続人等がいる場合、国外転出(相続)時課税に注意が必要なことを念頭に述べています。

 

自分自身も国外問題に関わる機会はあまりなく、研修で国外転出(相続)時課税で思わぬ課税問題が発生する場合を知り、注意喚起も含めてこのようなコメントを入れてみました。

 

Fpj2903_7


 

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2017年2月21日 (火)

被相続人居住用家屋等確認書の交付申請はお早めに

平成28年4月1日より措置法第35条第3項の被相続人の居住用財産の譲渡所得の3,000万円控除が適用できますが、この適用を受ける場合に必要な添付書類として「被相続人居住用家屋等確認書」があります(措置法施行規則第18条の2)。

 

この確認書は、被相続人居住用家屋の所在地の市町村長又は特別区の区長より交付を受けます。

つまり、適用を受ける相続人等の住所地ではなく、あくまでも被相続人の死亡時の住所地の市町村等より交付を受けることになります。

また共有で取得した場合、適用を受ける相続人ごとに交付を受ける必要があります。

 

交付までに少し時間がかかるようです。適用を受ける場合には早めに申請しましょう。

 

横浜市の場合、次のサイトで詳細が確認できます。

 

被相続人居住用家屋等確認書の交付について

 

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2017年1月18日 (水)

チェックシート 被相続人の居住用財産の譲渡について3,000万円控除の特例

平成28年4月1日以後の譲渡について、新たにできた措置法第35条第3項の被相続人の居住用財産の譲渡について3,000万円控除の特例の適用が可能となります。

 

新設の特例などは不慣れなため、その要件等を満たすがどうかの判断を特に慎重にしなければなりません。

その際に有用なチェックシート(東京国税局作成・28年分)が公開されています。

 

被相続人の居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除の特例チェックシート・措法35条3項

 

また、国税庁サイトで関連通達(新設されたのは、35-7~35-27)とその趣旨説明(逐条解説)も公開されていますので、特に特殊なケースではこれらを確認することも必要かと思います。

 

「租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて」等の一部改正について(法令解釈通達) 

 

『租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて』等の一部改正について(法令解釈通達)」の趣旨説明(情報) 


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2016年12月15日 (木)

平成29年度税制改正大綱より資産税関連の主なもの

与党より 平成29年度税制改正大綱 が発表されましたが、その中から資産税関連の主なものを抜き出して要約しました。

 

1.相続税と贈与税の納税義務の見直し

・日本国籍で国内に住所を有さない相続人等が取得した国外財産が相続税・贈与税の課税対象外とされる要件

被相続人等及び相続人等が相続開始前10年(現行:5年)以内のいずれの時においても国内に住所を有したことがないこととする。

 

・取得した国外財産が相続税・贈与税の課税対象となる場合の追加

国内に住所を有さないが相続開始前10年以内には国内に住所を有していた被相続人等(日本国籍を有しない者であって一時的滞在をしていたものを除く)

 ↓ (国外財産が相続等により移転)

国内に住所も日本国籍も有さない相続人等

 

・これらの改正はいずれも平成29年4月1日以後に相続若しくは遺贈又は贈与により取得する財産に係る相続税又は贈与税について適用する。

 

2.居住用超高層建築物に対して課する固定資産税等についての見直し

・高さが60mを超える超高層建築物のうち、複数の階に住戸が所在している居住用超高層建築物についての改正。

居住用超高層建築物全体に係る固定資産税額を各区分所有者にあん分する際に用いるその各区分所有者の専有部分の床面積を、住戸の所在する階層の差違による床面積当たりの取引単価の変化の傾向を反映するための補正率(階層別専有床面積補正率)により補正する。

 

・この改正は平成30年度から新たに課税されることとなる居住用超高層建築物(平成29年4月1日前に売買契約が締結された住戸を含むものを除く)について適用する。

 

※タワーマンションについての改正です。固定資産税評価額の見直しであれば、これを基に評価する相続税、贈与税も影響を受ける改正となります。

 

3.取引相場のない株式の評価における類似業種比準方式についての見直し

・類似業種の上場会社の株価について、課税時期の属する月以前2年間平均を加える。

 

・類似業種の上場会社の配当金額、利益金額及び簿価純資産価額について、連結決算を反映させたものとする。

 

・配当金額、利益金額及び簿価純資産価額の比重について、1:1:1とする。

 

・評価会社の規模区分の金額等の基準について、大会社及び中会社の適用範囲を総じて拡大する。

 

・これらの改正はいずれも平成29年1月1日以後の相続等により取得した財産の評価に適用する。

 

4.広大地の評価について

・現行の面積に比例的に減額する評価方法から、各土地の個性に応じて形状・面積に基づき評価する方法に見直すとともに、適用要件を明確化する。

 

・この改正は平成30年1月1日以後の相続等により取得した財産の評価に適用する。

 

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2016年11月29日 (火)

被相続人の居住用財産の譲渡について3,000万円控除の特例の適用を受けずに申告した場合

新たにできた措置法第35条第3項の空き家の譲渡所得の3,000万円控除(以下、通達等に習い適用対象となる譲渡を「被相続人の居住用財産の譲渡」とします)の関連通達が新設され、さらにその趣旨説明(逐条解説)も公開されています。

なお新設されたのは、35-7~35-27です。

 

「租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて」等の一部改正について(法令解釈通達) 

 

『租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて』等の一部改正について(法令解釈通達)」の趣旨説明(情報) 

 

(上記にはそれぞれ35条関係以外の改正通達等を含みます)

 

措置法第35条第3項において被相続人の居住用財産の譲渡所得の3,000万円控除は、要件を満たす場合には同条第1項(居住用財産の譲渡所得の3,000万円控除)に規定する居住用財産を譲渡した場合に該当するものとみなして適用されることとされています。

したがって、同条第1項(居住用財産の譲渡所得の3,000万円控除)と同様に確定申告書に、この規定の適用を受けようとする旨等の記載と計算明細書等の書類の添付がある場合に限り適用されるものと解されます(同条第11項)。

 

また、この特例は被相続人の居住用財産について、1人の相続人ごと1回しか適用を受けることができません(措置法通達35-17(1))。

そのため数回に分けて適用対象となる被相続人の居住用財産を譲渡する場合に、後からの譲渡について3,000万円控除の適用を受けることにして最初の譲渡についてその適用を受けずに申告する場合が考えられます。

このような場合には、後に更正の請求や修正申告をするときにおいても、その対象譲渡については3,000万円控除の適用を受けることはできないことになります。

措置法通達35-18では、この点について留意的に示しています。


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