2017年5月19日 (金)

役員に対する貸付金利息

法人がその役員に対する貸付金等を有する場合、それが無利息や低い利息で貸し付けているときは、経済的利益が発生し、役員給与として給与課税された上、定期同額給与に該当しないときは損金不算入となります(所得税法第36条、法人税法第34条)

 

ただし、その利率が貸付けを行った日の属する年の特例基準割合による利率[措置法第93条第2項 平成27年以後1.8%(※)]以上であれば、原則として給与課税されません(所得税基本通達36-49)。

逆に低い場合は、下記の場合を除き、特例基準割合による利率と実際の貸付利率との差額が、給与課税されます。

 

()平成29年5月19日現在

 

 
 

・災害や病気などで臨時に多額の生活資金が必要となった場合に、合理的な金額や返済期間で貸し付ける場合

 

・会社の銀行借入金等の平均調達金利など合理的な貸付利率によって貸し付ける場合

 

・その他の場合で特例基準割合による利率と実際の貸付利率との差額分の利息額が1年間で5千円以下である場合

 

(所得税基本通達36-28)

 

 

なお、差額部分の利息額について未収利息を計上するときの未収入金の取り扱いについては、個別通達 認定利息の取扱について(国協178 直法1-165 昭和29年9月15日) があり、次のとおりです(そのまま引用)。

 

 
 

1 同族会社の代表者等に対する仮払金(貸付金を含む。以下同じ。)について認定利息を計算することは当然であるが、当該計算に当つては、進んで複利計算によるようなことはしないで、元本である仮払金についてだけ利息を認定することとし、認定利息の集積額については、利息を認定しないものとすること。ただし当該利息を元本に繰り入れた場合または元本についてだけ返済があり、利息について未収のまま放置している場合等特に課税上弊害があると認められるときには、この限りでないこと。

 

2 代表者等からのもどし入額について、元本である仮払金または未収利息のいずれに充当するかは、会社計算によるものとすること。

 

 

これは、次の説によるものとしています。

 

 
 

同族会社の行為否認として、認定利息を計算することは当然であるが、その認定利息の集積された未収金の残高に対して、更に認定利息を課税することは、所謂重利であり、過酷であるから、無理に課税すべきではない。

 

 

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2017年4月11日 (火)

所有者として居住の用に供したことがない居住用財産の譲渡

国税庁サイトの質疑応答事例に 相続人が譲渡する被相続人の居住用財産 があります。要約すると次のような内容です。

 

夫は、妻とともに居住の用に供していた夫所有の旧家屋の売却前に、新家屋に妻とともに転居したが、その後夫は死亡。妻は相続により旧・新家屋を取得し、旧家屋について空家にした日から3年経過する日の属する年の12月31日までに譲渡する。この場合、妻の行う旧家屋の譲渡については、居住用財産の譲渡所得の特別控除の特例(措置法35条第1項)は適用できない。

理由は、妻は旧家屋を所有者として居住の用に供したことがないので、旧家屋は、妻の居住用財産ということはできないためである。

 

しかし、居住用財産の譲渡所得の特別控除の特例(措置法35条第1項)の要件として「所有者として居住の用に供したことがある」というものは関係法令にはありませんし、通達を探してみても具体的な記載はありません。

 

これは、次の最高裁判決で判断されたものです。

平成元年3月28日最高裁三小法廷(昭和61年(行ツ)第7号)

 

最高裁で述べられたことをそのまま引用しますので、参考にしてください。

 

 
 

租税特別措置法三五条一項所定の居住用財産の譲渡所得の特別控除は、個人が自ら居住の用に供している家屋及びその敷地等を譲渡するような場合には、これに代わる居住用財産を取得するのが通常であるなど、一般の資産の譲渡に比して特殊な事情があり、担税力も高くない例が多いこと等を考慮して設けられた特例であり、この趣旨は、同項の現に居住の用に供している家屋等の譲渡に関する部分(以下「前半部分」という。)と居住の用に供されなくなった家屋等の譲渡に関する部分(以下「後半部分」という。)とで何ら変わるものではない。そして,同項の後半部分の規定は、居住用財産を処分しようとする場合に、社会の実情としては、譲渡時まで引き続いて当該家屋に居住することの困難な事情があることが少なくないところから、当該家屋を居住の用に供しなくなったのち一定期間内の譲渡についても、右特別控除を認めることとしたものである。すなわち、右規定は、当該家屋を居住の用に供しなくなったのちの所定期間内の譲渡は、依然社会通念上居住用財産の譲渡といいうるとみて、これにつき右特別控除を認めるものと解される。そうすると、同条の後半部分の規定は、その前半部分の規定と統一的に理解すべきものであって、それと同様に、当該個人が、当該家屋を、譲渡所得の帰属者の立場において、すなわちその所有者として居住の用に供していたことを右特別控除を認めるための要件とするものとみなければならない。したがって、かつて当該家屋を居住の用に供していた個人が、それを居住の用に供しなくなったのちにその所有権を取得した場合には、たとえ同項後半部分の所定期間内にそれを譲渡しても、右特別控除を認める余地はない。このことは、その所有権取得の原因が相続であっても、当該個人自身が所有者として当該家屋を居住の用に供していたことがない以上、異なるところはない。

 

 

(参考)

上記が引用された事例を紹介したもの

贈与を受けた直後に譲渡した居住用財産について3,000万円控除の適用が受けられないとした事例 

 

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2017年2月28日 (火)

FPジャーナル 平成29年3月号にコメントが掲載

NPO法人日本FP協会発行の機関誌「FPジャーナル 平成29年3月号」に私のコメントが掲載されています。

 

特別企画「平成29年度税制改正大綱と諸制度変更のポイント」の中の「私はこう見た平成29年度税制改正大綱、制度改正のポイント」で、高所得層、富裕層への課税強化の流れへ(27ページ)として紹介されています。

 

開業している一税理士の私見ですが、少しだけ補完しておきます。

 

最後の方で、国外問題に関わる機会があまりないFPの方が多いと思うが、関わる必要が出たときには改正を含めた関連税制を事前によく確認しておくことが必要だといったことを述べています。

これは、現行においても(平成27,28年改正による)、1億円以上の有価証券等を所有する者が亡くなった場合で非居住者である相続人等がいる場合、国外転出(相続)時課税に注意が必要なことを念頭に述べています。

 

自分自身も国外問題に関わる機会はあまりなく、研修で国外転出(相続)時課税で思わぬ課税問題が発生する場合を知り、注意喚起も含めてこのようなコメントを入れてみました。

 

Fpj2903_7


 

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2017年2月21日 (火)

被相続人居住用家屋等確認書の交付申請はお早めに

平成28年4月1日より措置法第35条第3項の被相続人の居住用財産の譲渡所得の3,000万円控除が適用できますが、この適用を受ける場合に必要な添付書類として「被相続人居住用家屋等確認書」があります(措置法施行規則第18条の2)。

 

この確認書は、被相続人居住用家屋の所在地の市町村長又は特別区の区長より交付を受けます。

つまり、適用を受ける相続人等の住所地ではなく、あくまでも被相続人の死亡時の住所地の市町村等より交付を受けることになります。

また共有で取得した場合、適用を受ける相続人ごとに交付を受ける必要があります。

 

交付までに少し時間がかかるようです。適用を受ける場合には早めに申請しましょう。

 

横浜市の場合、次のサイトで詳細が確認できます。

 

被相続人居住用家屋等確認書の交付について

 

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2017年1月31日 (火)

債務免除が生じた代物弁済により取得した土地の取得費

譲渡所得の金額の計算上控除する資産の取得費は、別段の定めがあるものを除き、その資産の取得に要した金額並びに設備費及び改良費の額の合計額とされています(所得税法第38条第1項)。

そうすると別段の定めが特にされていない代物弁済により取得した土地の取得費は、これにより消滅した債権の価額となるはずです。

 

国税庁サイトの質疑応答集に

代物弁済により取得した土地の取得費

があります。この内容を要約すると次のとおりです。

 

 
 

債権400万円の代物弁済として時価100万円相当の土地を取得(※)し、債権400万円全部を消滅させた場合、この土地の取得費は100万円となる。

 

なお、残余債権300万円は、債権者がその債務を免除したもので貸倒損失等として処理すべきである。

 

(※)債務者に弁済能力がないため、時価100万円相当の土地を取得しただけである。

 

 

これについて詳しくは、昭和61年8月13日裁決で確認できます。国税不服審判所サイトでは次の要旨で簡潔に述べられています。

 

代物弁済によって取得した土地の取得費は、代物弁済によって消滅した債権金額がその取得時における時価相当額を著しく超えるときは、その時価相当額にとどまるとした事例

 

この裁決書をデータベースで手に入れましたので、参考までにこの判断理由をそのまま引用します(上記要旨とほぼ同じですが)。

 

 
 

代物弁済により資産を取得した場合においては、その弁済により消滅した債権の額を対価としてその資産を取得したことになるのであるから、この限りにおいては、その消滅した債権の額がその資産の取得に要した金額となる。

 

しかしながら、代物弁済により消滅した貸付金債権の額がその代物弁済により取得した資産の価額を大幅に超えることとなる場合において、その超える部分の金額について債権者がその弁済を求めないこととしたときは、当事者の認識又は契約にかかわらず、その超える部分の金額についてその債務を免除し又は債務の弁済が不能であると判断したものと解すべきであるから、これに当たる部分の金額には資産の取得費性はなく、したがって、代物弁済により取得した資産の取得に要した金額とはならないことになる。

 

 

代物弁済により資産を取得した場合、あくまで原則はその消滅した債権の額がその資産の取得に要した金額となります。しかし、実務では一部債務免除しているケースもあるかもしれませんので、注意が必要です。

 

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2017年1月18日 (水)

チェックシート 被相続人の居住用財産の譲渡について3,000万円控除の特例

平成28年4月1日以後の譲渡について、新たにできた措置法第35条第3項の被相続人の居住用財産の譲渡について3,000万円控除の特例の適用が可能となります。

 

新設の特例などは不慣れなため、その要件等を満たすがどうかの判断を特に慎重にしなければなりません。

その際に有用なチェックシート(東京国税局作成・28年分)が公開されています。

 

被相続人の居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除の特例チェックシート・措法35条3項

 

また、国税庁サイトで関連通達(新設されたのは、35-7~35-27)とその趣旨説明(逐条解説)も公開されていますので、特に特殊なケースではこれらを確認することも必要かと思います。

 

「租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて」等の一部改正について(法令解釈通達) 

 

『租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて』等の一部改正について(法令解釈通達)」の趣旨説明(情報) 


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2016年11月29日 (火)

被相続人の居住用財産の譲渡について3,000万円控除の特例の適用を受けずに申告した場合

新たにできた措置法第35条第3項の空き家の譲渡所得の3,000万円控除(以下、通達等に習い適用対象となる譲渡を「被相続人の居住用財産の譲渡」とします)の関連通達が新設され、さらにその趣旨説明(逐条解説)も公開されています。

なお新設されたのは、35-7~35-27です。

 

「租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて」等の一部改正について(法令解釈通達) 

 

『租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて』等の一部改正について(法令解釈通達)」の趣旨説明(情報) 

 

(上記にはそれぞれ35条関係以外の改正通達等を含みます)

 

措置法第35条第3項において被相続人の居住用財産の譲渡所得の3,000万円控除は、要件を満たす場合には同条第1項(居住用財産の譲渡所得の3,000万円控除)に規定する居住用財産を譲渡した場合に該当するものとみなして適用されることとされています。

したがって、同条第1項(居住用財産の譲渡所得の3,000万円控除)と同様に確定申告書に、この規定の適用を受けようとする旨等の記載と計算明細書等の書類の添付がある場合に限り適用されるものと解されます(同条第11項)。

 

また、この特例は被相続人の居住用財産について、1人の相続人ごと1回しか適用を受けることができません(措置法通達35-17(1))。

そのため数回に分けて適用対象となる被相続人の居住用財産を譲渡する場合に、後からの譲渡について3,000万円控除の適用を受けることにして最初の譲渡についてその適用を受けずに申告する場合が考えられます。

このような場合には、後に更正の請求や修正申告をするときにおいても、その対象譲渡については3,000万円控除の適用を受けることはできないことになります。

措置法通達35-18では、この点について留意的に示しています。


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2016年11月21日 (月)

贈与を受けた直後に譲渡した居住用財産について3,000万円控除の適用が受けられないとした事例

譲渡した建物に10年以上生活の拠点を置いていた子供で、さらに母からその建物と敷地を贈与により取得してから売買契約締結の日まで5か月間居住の用に供していた居住用財産について、措置法第35条の3,000万円控除の適用が受けられないとした裁決事例が国税不服審判所のサイトに掲載されています。

 

平22.6.24、裁決事例集No.79

 

審判所は次のように判断しました(要約)。

 

 
 

贈与の時点では、譲渡物件、譲渡価額及び手付金の額も決定しており、売買契約の締結に向けた細部の取決めをするだけの状況になったものと認められることから、この居住用土地建物は譲渡されることが予定されていたものといえる。

 

本人は、そのことを承知した上でこの土地建物の贈与を受けたものと認められるから、本人が母から居住用土地建物の贈与を受けて所有者となった日以降において、本人は、この居住用建物を、所有者として居住する意思を持って居住の用に供していたものとは認められない。

 

このことから、この建物は、措置法第35条第1項に規定する個人がその居住の用に供している家屋に該当しない。

 

 

なお、審判所は措置法第35条第1項の法令解釈について、次のように述べています。参考になると思いますので、条文番号を省いてそのまま引用します。

 

 
 

居住用財産を譲渡した場合には、譲渡者は再び居住用代替資産を取得する蓋然性が高いこと、通常の家屋であれば特別控除の額の範囲内で取得できるであろうとの配慮から、居住用財産の譲渡者が所得税の負担なくして普通程度の居住用代替資産を取得することを可能にする趣旨に出たものであり、この趣旨からすれば、譲渡者が当該家屋をその所有者として居住の用に供していたことを特別控除を認めるための要件とするものと解される。

 

また、特別控除について連年の適用を認めず、3年間に一度の適用を認めたにとどまることにかんがみると、同項の適用を受けるためには、自らが所有する家屋について、真に所有者として居住する意思を持って、客観的にもある程度の期間継続して生活の拠点としていたことを要すると解すべきであり、その判定に当たっては、住居移転の経緯、居住の期間及び居住の態様等について総合考慮してこれを決すべきである。

 

 

この事例は税理士も入り、母から相続時精算課税制度の適用を受けて土地建物の贈与を受け、その後譲渡して3,000万円控除の適用を受けるというタックスプランニングを経た上で行ったものです。

事実認定の問題でもあるのですが、なかなか難しくて怖い事例だと思いました。


 

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2016年10月31日 (月)

被相続人の居住用財産の敷地等の一部譲渡があった場合の3,000万円控除の特例

新たにできた措置法第35条第3項の空き家の譲渡所得の3,000万円控除(以下、通達等に習い適用対象となる譲渡を「被相続人の居住用財産の譲渡」とします)の関連通達が新設され、さらにその趣旨説明(逐条解説)も公開されています。

なお新設されたのは、35-7~35-27です。

 

「租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて」等の一部改正について(法令解釈通達) 

 

『租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて』等の一部改正について(法令解釈通達)」の趣旨説明(情報) 

 

(上記にはそれぞれ35条関係以外の改正通達等を含みます)

 

措置法通達35-17では、被相続人居住用家屋の敷地等の一部の譲渡があった場合の取り扱いを下記のように示しています(上記の趣旨説明より要約)。

 

1.大前提

同一の被相続人からの相続等により取得した被相続人居住用家屋又はその敷地等の譲渡について、相続人ごとに1回しかこの特例の適用を受けることができない。

したがって、その被相続人居住用家屋の敷地等の一部の譲渡について既にこの特例の適用を受けている個人については、再度この特例の適用を受けることはできない。

 

2.現存する被相続人居住用家屋の敷地の用に供されていた土地等の一部を譲渡した場合

被相続人居住用家屋の譲渡とともに行われたものであるときは、適用可能。

したがって、被相続人居住用家屋の敷地等の一部である庭先部分のみの譲渡や被相続人居住用家屋を引き家してその跡地の譲渡などは、適用できないこととなる。

 

3.被相続人居住用家屋の取壊し等後において被相続人居住用家屋の敷地等の一部を譲渡した場合

(1)被相続人居住用家屋の敷地等を単独で取得した個人がその敷地等の一部を譲渡したとき

譲渡していない部分も含めたその敷地等の全部(その個人が取得した部分)について、下記の要件を満たしている場合に適用可能

(2)被相続人居住用家屋の敷地等を複数の相続人の共有で取得した個人が共有のまま分筆して、その分筆した土地のうちの一筆を譲渡したとき

譲渡していない部分も含めたその分筆前の敷地等の全部について、下記の要件を満たしている場合に適用可能。

 

(要件)

・相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと

・取壊し等の時から譲渡の時まで建物又は構築物の敷地の用に供されていたことがないこと。

 

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2016年10月20日 (木)

被相続人の居住用財産の譲渡があった場合の3,000万円控除の特例における相続の時から譲渡の時までの利用制限

新たにできた措置法第35条第3項の空き家の譲渡所得の3,000万円控除(以下、通達等に習い適用対象となる譲渡を「被相続人の居住用財産の譲渡」とします)の関連通達が新設されました。新設されたのは、35-7~35-27です。

 

 

「租税特別措置法(山林所得・譲渡所得関係)の取扱いについて」等の一部改正について(法令解釈通達)

 

(上記には35条関係以外の改正通達等を含みます)

 

被相続人居住用家屋の譲渡があった場合の3,000万円控除の適用を受けるに当たっては、次のような相続の時から譲渡の時までの利用制限があります(措置法36条第1号イ、第2号イ、ロ)。

 

 
 

相続の時から譲渡の時まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと。

 

なお、被相続人居住用家屋を取壊し、除却又は滅失した場合は、その被相続人居住用家屋が相続の時から取壊し、除却又は滅失の時まで事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないこと。

 

 

上記における事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたことがないことの判定に当たっては、相続の時から譲渡の時までの間に一時的に事業の用、貸付けの用又は居住の用として利用されていた場合であっても、事業の用、貸付けの用又は居住の用に供されていたこととなります。

また、貸付けの用には、無償による貸付けも含まれます(措置法通達35-16)。

 

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