2017年11月13日 (月)

地積規模の大きな宅地の評価についての情報等

平成30年1月1日以後の相続等により取得する宅地等の評価については、地積規模の大きな宅地の評価(財産評価基本通達20-2)が新設されるとともに、広大地の評価(前・財産評価基本通達24-4)が廃止されました。

 

地積規模の大きな宅地とは、次のもの(2の除外されるものを除く)をいいます。

・路線価地域においては普通商業・併用住宅地区及び普通住宅地区に所在する1の要件を満たすもの

・倍率地域においては大規模工場用地(財産評価基本通達22-2)に該当しないもので1の要件を満たすもの

 

1.要件

・三大都市圏 500㎡以上の地積のもの

・上記以外 1,000㎡以上の地積のもの

 

2.除外されるもの

・市街化調整区域(一定の開発行為を行うことができる区域を除く)に所在するもの

・都市計画法の用途地域が工業専用地域に所在するもの

・指定容積率が400%(東京都の特別区においては300%)以上の地域に所在するもの

 

上記の詳細や評価方法等について、国税庁サイトに情報が掲載されています。また、チェックシートや新しい土地等の評価明細書も掲載されています。

 

(概要)「地積規模の大きな宅地の評価」が新設されました

 

(詳細説明)「財産評価基本通達の一部改正について」通達等のあらましについて(情報)

の中の地積規模の大きな宅地の評価

 

(チェックシート)「地積規模の大きな宅地の評価」の適用要件チェックシート

 

(評価明細書)土地及び土地の上に存する権利の評価明細書(平成30年分以降用)


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2017年8月 1日 (火)

一体利用している宅地等の間に青地が入っている場合の相続税評価額

一体利用している宅地等の間に青地が入っている場合、この一体地の相続税評価額は、青地を含む宅地等を1つの単位として算出した評価額から、青地部分の価額を控除して評価するのが一般的です。

この方法は、次の国税不服審判所裁決でも採用されています。

 

平成28年12月7日裁決

 

上記裁決では、この場合の青地の価額は払下げ費用相当額であるとして、次のように述べています。

 

 
 

・青地部分の土地の売買が成立し得るのは請求人らと市の間に限定される。

 

・市が青地部分の土地を請求人らに売却した場合の売買代金である払下げ費用相当額は、国有財産評価基準によりその算定方法が画一的に決められていることからすると、青地部分の土地の価額については、相続開始日において青地が請求人らに払い下げられたとした場合の払下げ費用相当額とするのが相当である。

 

 

青地についての国有財産評価基準による払い下げ費用相当額の計算については、次の記事で紹介した裁決例が参考になります。

 

時効取得した旧水路等に係る一時所得の収入金額

 

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2017年7月 3日 (月)

平成29年分の路線価等発表

平成29年分の路線価や倍率等が記載された平成29年分財産評価基準が国税庁サイトにて公開されました。

 

平成29年分財産評価基準を見る

 

平成29年1月1日から12月31日までの間に相続等により取得した土地等の相続税評価額を計算する場合に利用してください。

 

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2017年5月31日 (水)

類似業種比準価額等の改正

財産評価基本通達180等が改正され、類似業種比準方式の算式や会社規模の判定基準などが見直されました。

平成29年1月1日以後の相続等・贈与より改正後の算式・基準等が適用されます。

 

見直しの概略は以下のとおりです(下記の国税庁サイトよりそのまま引用)。

 

「財産評価基本通達の一部改正について」通達等のあらましについて(情報)

 

 
 

・取引相場のない株式等を評価する際の類似業種比準方式の算式について、次のとおり改正した。

 

1 類似業種の株価について、現行に課税時期の属する月以前2年間平均を加える。

 

2 類似業種の配当金額、利益金額及び純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)について、連結決算を反映させたものとする。

 

3 配当金額、利益金額及び純資産価額(帳簿価額によって計算した金額)の比重について、1:1:1とする。

 

(評価通達180、182、183-2、189-3、194-2、明細書通達=改正)

 

 

 

・取引相場のない株式等を評価する際の会社規模の判定基準における大会社及び中会社の総資産価額   (帳簿価額によって計算した金額)、従業員数及び直前期末以前1年間における取引金額について、近年の上場会社の実態に合わせて改正した 。

 

(評価通達178、179、189、明細書通達=改正)

 

 

また、これにより平成29年1月1日以後の相続等・贈与による取引相場のない株式等の評価明細書の様式が一部改正されました。

 

「相続税及び贈与税における取引相場のない株式等の評価明細書の様式及び記載方法等について」の一部改正について(法令解釈通達)

 

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2017年4月19日 (水)

日本国籍がない場合の贈与税の配偶者控除

婚姻期間が20年以上である配偶者から日本国内にある居住用不動産又はその取得のための金銭の贈与を受けた場合で一定の要件を満たすときは、受贈者のその年分の贈与税については、課税価格から最高2,000万円が控除される配偶者控除の適用を受けることができます(相続税法第21条の6第1項)

この特例の適用を受ける場合、贈与税の申告書等に一定の書類の添付が必要となります(相続税法第21条の6第2項)が、この書類のうち婚姻期間を証する書類として戸籍謄本又は抄本を添付しなければならないこととされています(相続税法施行規則第9条)。

 

しかし、日本国籍がない場合、戸籍謄本等が添付できません。そこで、下記の国税庁サイトの質疑応答事例 日本国籍を有しない者が受ける贈与税の配偶者控除に係る贈与税の申告書の添付書類 にて、これに代わる書類をケースに応じて次のとおりとしています。

 

               
 

ケース

 
 

戸籍謄本等に代わる添付書類

 
 

当事者の一方が日本人である場合で、その婚姻が日本国内で行われた場合

 
 

婚姻届の受理証明書又は婚姻届出書に基づく記載事項証明書

 
 

当事者の双方が外国人である場合で、その婚姻が日本国内で行われ、かつ、地方公共団体の戸籍係に婚姻届をしている場合

 
 

婚姻届の受理証明書又は婚姻届出書に基づく記載事項証明書

 
 

上記以外の場合

 
 

当事者の本国の戸籍謄本等公の機関においてその婚姻期間を証明する書類

 

(ただし、国交等がないためにこれらの書類が得られない場合、外国人登録済証明書など婚姻の事実、婚姻期間が確認できるもの)

 

 

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2017年4月18日 (火)

平成29年分の路線価公開日

平成29年分の路線価図等の公開予定日は、7月3日(月)と発表されました。

当日10時よりの公開となるそうです。

詳しくは下記参照。

 

平成29年分の路線価図等の公開予定日について

 

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2017年4月 7日 (金)

広大地に該当する市街地農地の評価と造成費

宅地の相続税評価額を計算する場合、その地域における標準的な宅地の地積より著しく地積が広大な宅地のうち、開発行為を行う場合に公共公益的施設用地(一般的には潰れ地となる道路)が必要な一定のものを広大地とし、相当の評価減を認めています(財産評価基本通達24-4)。

この広大地の評価は、市街地農地についても認められており、市街地農地が広大地に該当するときの価額は、財産評価基本通達40における「市街地農地の評価」の定めにかかわらず、財産評価基本通達24-4における「広大地の評価」の定めに準じて評価することとしています(財産評価基本通達40-2)。

 

この場合の留意点を挙げておきます。

 

通常、市街地農地の価額は、宅地である場合の価額から造成費を控除した金額により評価します(財産評価基本通達40)が、広大地として評価する場合は「財産評価基本通達40の定めにかかわらず」としていることから造成費の控除はしないと解されます。

 

この件について、国税庁サイトでの具体的な記載は、市街地山林等に関する質疑応答事例 広大地の評価の計算例(その2 の注意書き2で、下記の記載があります。

 

 
 

市街地山林等を広大地として評価する場合には、広大地補正率の中に宅地造成費等を考慮してあることから、宅地造成費を控除しないで評価します。

 

 

なお、財産評価基本通達40-3に定める「生産緑地の評価」(一般的には5%減)は、40-2又は40-3で特に外す定めのないことから、広大地にも適用があると解されます。 


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2016年12月15日 (木)

平成29年度税制改正大綱より資産税関連の主なもの

与党より 平成29年度税制改正大綱 が発表されましたが、その中から資産税関連の主なものを抜き出して要約しました。

 

1.相続税と贈与税の納税義務の見直し

・日本国籍で国内に住所を有さない相続人等が取得した国外財産が相続税・贈与税の課税対象外とされる要件

被相続人等及び相続人等が相続開始前10年(現行:5年)以内のいずれの時においても国内に住所を有したことがないこととする。

 

・取得した国外財産が相続税・贈与税の課税対象となる場合の追加

国内に住所を有さないが相続開始前10年以内には国内に住所を有していた被相続人等(日本国籍を有しない者であって一時的滞在をしていたものを除く)

 ↓ (国外財産が相続等により移転)

国内に住所も日本国籍も有さない相続人等

 

・これらの改正はいずれも平成29年4月1日以後に相続若しくは遺贈又は贈与により取得する財産に係る相続税又は贈与税について適用する。

 

2.居住用超高層建築物に対して課する固定資産税等についての見直し

・高さが60mを超える超高層建築物のうち、複数の階に住戸が所在している居住用超高層建築物についての改正。

居住用超高層建築物全体に係る固定資産税額を各区分所有者にあん分する際に用いるその各区分所有者の専有部分の床面積を、住戸の所在する階層の差違による床面積当たりの取引単価の変化の傾向を反映するための補正率(階層別専有床面積補正率)により補正する。

 

・この改正は平成30年度から新たに課税されることとなる居住用超高層建築物(平成29年4月1日前に売買契約が締結された住戸を含むものを除く)について適用する。

 

※タワーマンションについての改正です。固定資産税評価額の見直しであれば、これを基に評価する相続税、贈与税も影響を受ける改正となります。

 

3.取引相場のない株式の評価における類似業種比準方式についての見直し

・類似業種の上場会社の株価について、課税時期の属する月以前2年間平均を加える。

 

・類似業種の上場会社の配当金額、利益金額及び簿価純資産価額について、連結決算を反映させたものとする。

 

・配当金額、利益金額及び簿価純資産価額の比重について、1:1:1とする。

 

・評価会社の規模区分の金額等の基準について、大会社及び中会社の適用範囲を総じて拡大する。

 

・これらの改正はいずれも平成29年1月1日以後の相続等により取得した財産の評価に適用する。

 

4.広大地の評価について

・現行の面積に比例的に減額する評価方法から、各土地の個性に応じて形状・面積に基づき評価する方法に見直すとともに、適用要件を明確化する。

 

・この改正は平成30年1月1日以後の相続等により取得した財産の評価に適用する。

 

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2016年11月21日 (月)

贈与を受けた直後に譲渡した居住用財産について3,000万円控除の適用が受けられないとした事例

譲渡した建物に10年以上生活の拠点を置いていた子供で、さらに母からその建物と敷地を贈与により取得してから売買契約締結の日まで5か月間居住の用に供していた居住用財産について、措置法第35条の3,000万円控除の適用が受けられないとした裁決事例が国税不服審判所のサイトに掲載されています。

 

平22.6.24、裁決事例集No.79

 

審判所は次のように判断しました(要約)。

 

 
 

贈与の時点では、譲渡物件、譲渡価額及び手付金の額も決定しており、売買契約の締結に向けた細部の取決めをするだけの状況になったものと認められることから、この居住用土地建物は譲渡されることが予定されていたものといえる。

 

本人は、そのことを承知した上でこの土地建物の贈与を受けたものと認められるから、本人が母から居住用土地建物の贈与を受けて所有者となった日以降において、本人は、この居住用建物を、所有者として居住する意思を持って居住の用に供していたものとは認められない。

 

このことから、この建物は、措置法第35条第1項に規定する個人がその居住の用に供している家屋に該当しない。

 

 

なお、審判所は措置法第35条第1項の法令解釈について、次のように述べています。参考になると思いますので、条文番号を省いてそのまま引用します。

 

 
 

居住用財産を譲渡した場合には、譲渡者は再び居住用代替資産を取得する蓋然性が高いこと、通常の家屋であれば特別控除の額の範囲内で取得できるであろうとの配慮から、居住用財産の譲渡者が所得税の負担なくして普通程度の居住用代替資産を取得することを可能にする趣旨に出たものであり、この趣旨からすれば、譲渡者が当該家屋をその所有者として居住の用に供していたことを特別控除を認めるための要件とするものと解される。

 

また、特別控除について連年の適用を認めず、3年間に一度の適用を認めたにとどまることにかんがみると、同項の適用を受けるためには、自らが所有する家屋について、真に所有者として居住する意思を持って、客観的にもある程度の期間継続して生活の拠点としていたことを要すると解すべきであり、その判定に当たっては、住居移転の経緯、居住の期間及び居住の態様等について総合考慮してこれを決すべきである。

 

 

この事例は税理士も入り、母から相続時精算課税制度の適用を受けて土地建物の贈与を受け、その後譲渡して3,000万円控除の適用を受けるというタックスプランニングを経た上で行ったものです。

事実認定の問題でもあるのですが、なかなか難しくて怖い事例だと思いました。


 

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2016年7月 1日 (金)

平成28年分の路線価発表

国税庁サイトにて平成28年分の路線価が公開され、ページレイアウトが少し変更されています。

 

http://www.rosenka.nta.go.jp/index.htm

 

現在依頼されている業務に関連する住宅地の路線価をいくつか見ましたが、東京(23区内です)はやはり上がっています。神奈川県も横浜市と川崎市は横ばいから上昇となっていました。


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はじめに~第40回までの基礎編は完結しました!

 

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