2009年9月18日 (金)

非上場株式等の納税猶予制度の問題点

平成21年度税制改正の目玉の1つが非上場株式等に係る相続税と贈与税の納税猶予制度でした。先頃、これらに係る通達も新設されましたが、実務上問題となりそうな部分がいくつかあるようです。

その1つに相続税の納税猶予制度を適用しようとする場合、後継者である経営承継相続人等が被相続人の債務を負担することとなったとき、猶予税額が減少してしまうことがあります。さらに、納税猶予の対象となる非上場株式等(特例非上場株式等)と経営承継相続人等が負担する債務が同額である場合には納税猶予額が0円となり、結果として納税猶予の適用が受けられなくなります。

これは納税猶予額の計算上、経営承継相続人等の負担する債務は特例非上場株式等の価額から控除することとされているためです。

要件が細かい制度ですが、この様な落とし穴があることにも注意しなければなりません。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (3)

2009年1月19日 (月)

中小企業庁の冊子(税制改正)

中小企業庁のサイトで「平成21年度税制改正の概要(中小企業関係税制)」という冊子がダウンロードできます。

→ http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/2009/download/090109KaiseiGaiyou21.pdf

この冊子には

1.事業承継税制の全体像

2.中小企業対策税制(生活対策)

 (1)中小企業に対する軽減税率の時限的引下げ

 (2)中小企業の欠損金の繰戻し還付の復活

(以下、3~8は省略)

として、図表による説明がされています。

概略を掴むのに便利なので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月13日 (火)

贈与税の納税猶予制度

平成21年度税制改正大綱で「取引相場のない株式等に係る贈与税の納税猶予制度」が創設されることとされています。しかし、大綱ではその要件等の詳細について「その他所要の措置を講ずる」としており、相続税の納税猶予制度の要件との違いの詳細が明らかではありません。

しかし、この詳細の一部について週間税務通信で情報として取り上げられています。

1.受贈者である後継者は、年齢が20歳以上で、かつ、役員就任後3年以上経過していること

2.贈与者である経営者は、役員を退任すること

3.一括で贈与すること

4.平成21年4月1日以後の贈与から適用

1~3については、円滑化法省令の改正となるようです。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 8日 (木)

新制度などの適用時期

平成21年となりました。税制改正などで今年より施行となるものについて、適用時期がいつになるのかが複雑なようです。

このブログで触れた改正等について、その適用時期をまとめてみました。

1.経営承継円滑化法における民法の遺留分の特例

施行日は、平成21年3月1日。なお、贈与時期については施行日前であっても適用可能です。

2.中小企業に対する軽減税率の時限的引き下げ

平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に終了する各事業年度。

3.中小企業の欠損金の繰戻し還付の復活

平成21年2月1日以後に終了する各事業年度。これは前倒しされており、申告件数が多いと考えられる平成21年3月決算の中小企業も適用を受けることができます。

4.取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度

平成20年10月1日以後の相続等について遡及適用。

言うまでもなく2~4は税制改正案ですので、国会通過をして初めて正式決定となります。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年12月26日 (金)

21年度改正(事業承継税制その2)

自民党の平成21年度税制改正大綱

→ http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2008/pdf/seisaku-032a.pdf

より、前回は取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予の免除3項目について触れました。このうち、次の2項目については租税回避行為防止のための措置が手当てされています(大綱66ページ)。

1.倒産等の場合

特例適用株式等に係る会社について、破産手続開始の決定又は特別清算開始の命令があった場合には、猶予税額の全額を免除する。

3.他者への譲渡

同族関係者以外の者へ保有する特例適用株式等を一括して譲渡した場合において、その譲渡対価又は譲渡時の時価のいずれか高い額が猶予税額を下回るときは、その差額分の猶予税額を免除する。

上記において免除するとされる額のうち、過去5年間の経営承継相続人及び生計を一にする親族に対して支払われた配当及び過大役員給与等に相当する額は免除しない。

この免除を受けるために計画的に会社から経営承継相続人等へ資金を移した上で免除を受ける、という計画倒産・計画譲渡といったスキームを防止するために設けられる措置でしょう。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月22日 (月)

21年度改正(事業承継税制)

自民党の平成21年度税制改正大綱

→ http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2008/pdf/seisaku-032a.pdf

では、注目の取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予について、5年経過後の猶予税額が免除される場合として、猶予を受けた経営承継相続人(経営承継円滑化法施行規則第6条第1項第7号トに規定)が死亡等の日まで特例適用株式等を保有し続けたときの他、3項目が挙げられています(大綱65~66ページ)。

1.倒産等の場合

特例適用株式等に係る会社について、破産手続開始の決定又は特別清算開始の命令があった場合には、猶予税額の全額を免除する。

2. 次の後継者への贈与

次の後継者へ特例適用株式等を贈与した場合において、その特例適用株式等について贈与税の納税猶予制度の適用を受けるときは、その適用を受ける特例適用株式等に係る相続税の猶予税額を免除する。

3.他者への譲渡

同族関係者以外の者へ保有する特例適用株式等を一括して譲渡した場合において、その譲渡対価又は譲渡時の時価のいずれか高い額が猶予税額を下回るときは、その差額分の猶予税額を免除する。

2については、これにより新しく「取引相場のない株式等に係る贈与税の納税猶予制度」ができることになりました。

3は、今後のM&Aを想定して他者へ一括譲渡した場合で、原則として譲渡対価が猶予税額より安かったとき、その安かった分は免除するが、譲渡対価が時価より安かったときは、猶予税額と時価との差額しか免除しないということでしょう。

特例適用株式等は国へ担保に供されているので、この時価というのは担保価額に近い価額ということなのかな? → 完全な私見です!

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月16日 (火)

21年度改正(中小企業税制)

20年12月12日に発表された自民党発表の平成21年度税制改正大綱によると

→ http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2008/pdf/seisaku-032a.pdf

中小企業対策として、6項目が挙げられています(大綱26~27ページ)。

そのうちの2つについてです。

1.中小企業に対する軽減税率の時限的引き下げ

中小法人等の平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に終了する各事業年度の所得の金額のうち年800万円以下の金額に対する法人税の軽減税率を22%から18%に引き下げる。

2.中小企業の欠損金の繰戻し還付の復活

中小法人等の平成21年2月1日以後に終了する各事業年度において生じた欠損金額等については、欠損金の繰戻しによる還付制度の適用ができることとする。

1については、適用を受ける中小法人がどの程度メリットを感じるかが疑問です。法人税のみを考えると減税効果は1事業年度で最大限32万円、2年の時限措置のため期間を通じても最大限64万円です。やるのであれば軽減税率が適用される所得金額上限を思い切って増やした方が良かった気もします。

2については、こちらは還付という形になりますので、これまで好調だったけれどここに来て大きく業績を悪化させたような適用対象法人は案外メリットを感じるかもしれません。但し、適用対象法人は限られてくることになります。

中小企業対策についてはもう一つ、5として事業承継税制が盛り込まれています。

取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度等を創設する。

「等」ということで取引相場のない株式等に係る贈与税の納税猶予制度も創設されることになっています。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月13日 (土)

平成21年度税制改正大綱が発表

平成21年度税制改正大綱が自民党より発表されました。

→ http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2008/pdf/seisaku-032a.pdf

まだ全文に目を通していませんが、来年1月の税理士会所属支部の研修は事業承継をテーマとしていて、その研修責任者なので相続税関連のみをざっと見てみました。

注目したのは、新聞報道にもあるとおり取引相場のない株式等に係る贈与税の納税猶予制度を設けた他に「相続税の納税猶予制度を受ける場合も、小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例の適用を認める」とされたことです。両制度の併用は不可だろうといわれていましたので、驚きました。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年12月10日 (水)

新納税猶予制度と円滑化法(まとめ)

新納税猶予制度について現在予想されている内容を書いてきましたが、どうやら12月12日(金)に税制改正大綱が発表される予定です。ノンビリ書きすぎたみたいで今回が最後のまとめとなってしまいました。

新聞・専門誌の情報によれば、相続税の課税方式の変更は先送りになるようです。この先送りというのは変更をやめたというわけではないので、相続時精算課税制度を導入している現在において将来的な相続税負担のあり方の予測が不安定となり(特に政治家の方々に対して)私は無責任だと思っていますがいかがでしょうか?

さて相続税の課税方式を遺産取得課税方式に変更しないため、新納税猶予制度の計算方法は当初予想されていたより複雑な計算になりそうです。恐らく大綱作成に関わっている方々はこの点も予測して準備していたでしょうから、大綱で来年度以降(いつまで続くか?)の新納税猶予制度の計算方法のアウトラインが明らかになるとは思います。

最後にこのブログを読んでくださっている税理士の方々へのお知らせですが、日税連のマルティメディア研修で12月12日より経営承継円滑化法の研修2時間が行われます。IDとパスワードが必要ですが、不明な方は所属税理士会支部等に聞けば分るはずです。是非、参考にしてください・・・ということで、後は税制改正大綱に注目です!

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 5日 (金)

新納税猶予制度と円滑化法(その5)

新納税猶予制度について現在予想されている内容の続きで、今回は施行規則第6条第1項第7号ロにより適用除外の対象となる資産保有型会社のうち、例として不動産賃貸業について考えてみます。

前回も触れましたが、資産保有型会社には、その会社の直近事業年度末における総資産価額に対して不動産である賃貸用物件の合計額が70%以上である会社が含まれます。とすると不動産賃貸業を主業務とする中小企業者である会社は、ほぼ新納税猶予制度の適用はなしとなるのではないかと思います。

しかし、施行規則第6条第2項では次の全てに該当する不動産賃貸業を行う中小企業者は資産保有型会社には該当しないこととしています。

1.事務所等の固定施設を所有または賃借していること

2.常時使用する従業員数が5人以上であること

3.被相続人の死亡の日において、3年以上継続して自己名義・自己計算のもとで不動産貸付業を行っていること

社会保険の対象となる従業員を5人以上雇用している不動産賃貸業を行う中小企業者であれば、この要件を満たす可能性は大なのではないかと思います。

但し情報によれば、この要件は新納税制度を受けるための要件としては甘いという異論が強いそうです。そのため、これにより円滑化法の認定を受けることができても、新納税制度の適用を受けるための租税特別措置法の要件は、さらに絞り込んでくる可能性があるそうです。この件については今後の動きに注意する必要があります。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年12月 2日 (火)

新納税猶予制度と円滑化法(その4)

新納税猶予制度について現在予想されている内容の続きで、施行規則第6条第1項第7号(7号要件)より適用除外の対象となる資産保有型会社(7号ロ)と資産運用型会社(7号ハ)についてです。

資産保有型会社とは、その会社の直近事業年度末における総資産価額に対して次の特定資産の合計額が70%以上である会社としています。

(1)有価証券等(一定の子会社株は除きます)

(2)自ら使用していない不動産・・・賃貸用物件などが含まれます

(3)ゴルフ会員権等

(4)事業用ではない絵画等

(5)現預金・・・代表者等への貸付金・未収金も含まれます

一方、資産運用型会社とは直近事業年度の総収入金額に対する上記の特定資産の運用収入の割合が75%以上である会社としています。

となると例えば不動産賃貸業を主業務とする中小企業者である会社は、ほぼアウト!・・・となるのですが、事業継続だけでなく雇用継続や雇用促進も目的とする円滑化法では、一定の資産保有型会社・資産運用型会社に該当する会社は施行規則第6条第2項によりセーフ!・・・としています。詳細は次回にて(^^

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月24日 (月)

新納税猶予制度と円滑化法(その3)

新納税猶予制度について現在予想されている内容の続きで、前回は新納税猶予制度の対象となる会社として具体的要件である施行規則第6条第1項第7号(今後、規則7号とします)の項目を列挙しました。これより何回かに分けて、その留意点を私の知る限り挙げてみます。

まず、規則7号イで「風営法に規定する性風俗関連特殊営業(風俗営業会社)を除く」とされていますが、ここではあくまで性風俗営業に限定しています。従って風営法の対象となるパチンコ店である会社などは、ここでいう風俗営業店に該当しないことから除外の対象とはならず適用可能な会社となります。

次に規則7号ホで「常時使用従業員数が1人以上であること」とされていますが、この常時使用従業員とは社会保険の対象となる従業員の事を指しているそうです。従って、単にパート等を含めないというわけではなく、社会保険の対象となるパートの方等は常時使用従業員に含まれてきます。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月18日 (火)

新納税猶予制度と円滑化法(その2)

新納税猶予制度について現在予想されている内容の続きです。

新納税猶予制度の対象となる経済産業省の認定を受けることができる者は、円滑化法に定める中小企業者で経営承継による一定の事由により事業活動の継続に支障が生じていると認められる会社(上場会社等を除く)としています(円滑化法第12条第1項第1号)。

そして、その具体的要件が施行規則第6条第1項第7号にて定められています。ただし、これはあくまで円滑化法による認定要件であり、新納税猶予制度の実際の適用対象者は租税特別措置法令等で調整される可能性があります。

今回は、7号要件について番号のとおりに項目のみを列挙します。この要件のすべてに該当する会社が新納税猶予制度の対象者の前提になると考えられます。

イ、風営法に規定する性風俗関連特殊営業(風俗営業会社)を除く

ロ、資産保有型会社に該当しないこと

ハ、資産運用型会社に該当しないこと

ニ、直近事業年度の総収入金額が零を超えること

ホ、常時使用従業員数が1人以上であること

ヘ、特別子会社が上場会社等または風俗営業会社に該当しないこと

ト、その会社の代表者が経営承継相続人であること

チ、拒否権付種類株式(いわゆる黄金株で会社法108条1項8号にて規定されている株式)を発行している場合は、拒否権付種類株式を代表者である経営承継相続人以外の者が所有していないこと

これらの項目について私の把握している詳細は、次回以降で触れていきます。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年11月11日 (火)

新納税猶予制度と円滑化法

平成21年度に導入予定の非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度(新納税猶予制度とします)について現在予想されている内容を書いていきます。なお、この記事は平成21年度税制改正の具体的内容が判明する前に書いています。

新納税猶予制度は租税特別措置法にて手当てされるようですが、その適用対象となる非上場会社は中小企業経営承継円滑化法及び政令・施行規則(円滑化法等とします)を援用し、状況に応じて租税特別措置法令等で更に要件を講じてくる模様です。

この「援用されると思われる円滑化法等の条文はどうなっているのか」について触れてみます。今回はややこしいですが、該当する円滑化法等の条文構成についてです。解説本などを読む際に条文構成をある程度知っていると楽なので書いていきます。

まず新納税猶予制度は、円滑化法第3章の中の第12条で規定する会社に対する支援措置が前提とされるでしょう。そして具体的な適用要件は施行規則第6条第1項第7号・8号(8号はその他の抽象的な要件ですので、7号要件とします)及び第2項(2項要件とします)となるはずです。

7号要件は新納税猶予制度の適用対象となる会社を、円滑化法等に規定する中小企業者から更に絞り込んでいます。

一方、2項要件は7号要件のうち、ロ・ハに規定される会社について緩和を図っています。

この詳細は次回以降で(^^)/

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年10月25日 (土)

中小企業経営承継円滑化法の留意点(その7)

シリーズ最後のその7です。その7まで書いて何なのですが、このシリーズは前段階で、一番書きたかったのが相続税の課税方式の変更や非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度についてです(^^

そこで、今現在分っている相続税関連の改正について次のシリーズとするつもりです。

さて、中小企業経営承継円滑化法(以下「円滑化法」とします)について、第3章の金融支援措置の適用を受けることができる中小企業者は法人と個人である認定中小企業者ですが、このうち個人についての要件です。なお、個人なので大前提となる円滑化法第2条の中小企業者の要件である資本金の額等の適用はなく、従業員の数の要件のみに当てはまれば円滑化法第2条の中小企業者に該当します。

個人である認定中小企業者の要件ですが、会社ではないので代表者といった会社独自の概念がないという点を除いては法人と同様に、経営承継を起因とした事業用資産で事業実施に不可欠なものを取得するため多額の費用を要することなど一定の事由が生じているため事業活動の継続に支障が生じていると認められていること(円滑化法第12条第1項第2号)とされています。

その一定の事由ですが、施行規則第6条第3項第1号~第7号までが個人事業者の金融支援に関する要件です。

なお、施行規則についての条文は次を参照してください。

→ http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/download/080905zigyou_shi1.pdf

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月22日 (水)

中小企業経営承継円滑化法の留意点(その6)

シリーズで中小企業経営承継円滑化法(以下「円滑化法」とします)について書いていますが、円滑化法施行規則(以下「施行規則」とします)の読み方の研修を先日受講しました。施行規則の読み方をある程度理解していると参考書に頼ることがかなり少なくなると思いますので、この研修により得た情報を元に数回に分けて書いていきます。

その6は、第3章の金融支援措置の適用を受けることができる中小企業者は法人と個人である認定中小企業者ですが、このうち法人についての要件です。

まず前提は、上場会社等を除く会社のうち、経営承継を起因とした事業用資産で事業実施に不可欠なものを取得するため多額の費用を要することなど一定の事由が生じているため事業活動の継続に支障が生じていると認められていること(円滑化法第12条第1項第1号)とされています。

この具体的な事由は施行規則第6条に定められていますが、ここの読み方が非常に大変なのです! 恐らく平成21年度の税制改正により施行される非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度を意識して、納税猶予制度の要件も先に規定したために分りにくくなったようです。

その一定の事由ですが、施行規則第6条第1項第1号~第6号までが金融支援に関する要件です。注意しなければならないのは第1項7号と第2項で、これらは非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度を意識して規定されたもののようです。

なお、施行規則についての条文は次を参照してください。

→ http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/download/080905zigyou_shi1.pdf

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月19日 (日)

事業承継ハンドブック

事業承継・・・中小企業経営承継円滑化法(円滑化法とします)では経営承継と呼んでいます・・・についての研修会や図書出版が花盛りです。現在から今後にかけての税務・法務等にとって重要な課題だからでしょう。私もこれには税理士会所属支部の研修担当部長という役目に就いていることから実感していて、このブログでも「中小企業経営承継円滑化法の留意点」として何回か記事にしています。

しかし、最近の研修会や図書出版をみていると円滑化法と来年成立予定の非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度についての説明に多くを費やしていて、事業承継そのものへの鳥瞰が掴みにくいような気がしていました。特に税理士の方で今現在では事業承継の実務に関わっていない、しかし将来的には関わりがでてくるだろうと思う方は不満に思ってしまうのではないでしょうか。私自身、企業再編についての注目時に同様な思いを抱いて殆ど勉強せず、その後の実務で企業再編に関わったときに大変苦労をしてしまいました。経験者から言うと、この様な注目事項は何はともあれ話題を集めているときから勉強しておくことが何よりです。

ということで紹介します。無料で事業承継の鳥瞰(概要)を掴める冊子です。

中小企業庁発行の「中小企業事業承継ハンドブック~これだけは知っておきたいポイント20問20答~ 経営承継円滑化法対応版」

→ http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/download/shokei20_all.pdf

鳥瞰図を示してくれている冊子だと思いますので、一部一部の拾い読みはやめて斜め読みでかまわないので全ページに目を通しましょう。まずは概略を掴んで、その後は奮って事業承継に関する研修会等に参加しましょう。なお、この冊子は今後の関係法令・規則等の公布等によりさらに改訂されていくと思います。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月13日 (月)

中小企業経営承継円滑化法の留意点(その5)

シリーズで中小企業経営承継円滑化法(以下「円滑化法」とします)について諸々のことを書いていきたいと思います。

その5は、第3章の支援措置についてですが、ここは金融支援と納税支援の2つに分けて考える必要があります。

今回は金融支援についてですが、その内容は概略に止めます。内容の概略は、まず経営承継に関する貸付について信用保証枠の拡大。それと日本政策金融公庫は事業資金以外の貸付は認めないのですが、特例として日本政策金融公庫の経営承継のための個人貸付を認める制度です。

次にその対象者ですが、大前提は円滑化法に定める中小企業者が対象となるということ。

→ http://itijunfukui.cocolog-nifty.com/fktusin/2008/10/post-815d.html

円滑化法第12条に「認定中小企業者(第13条に規定)」の定義が定められており、この認定中小企業者が金融支援の特例適用対象者となります。注意しなければならないのは、認定中小企業者には会社だけでなく個人事業者も含まれることです。

円滑化法第12条では、経営承継による一定の事由により、事業活動の継続に支障が生じていると認められる

1.会社(上場会社等を除く)である中小企業者(円滑化法第12条第1項第1号)

2.個人である中小企業者(円滑化法第12条第1項第2号)

が対象者とされています。

上記の一定の事由が円滑化法施行規則第6条に規定されていますが、この条文を含めて円滑化法施行規則が読みにくいことこの上ない! そして、パブリックコメントにはありませんが、第6条を含めて施行規則は来年成立予定の非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度の要件等にも関わってくるようです。ややこしい部分なので、内容は「その6」以降で(^^)/

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2008年10月10日 (金)

どうなる?相続税の課税方式

平成20年度の税制改正大綱で「新しい事業承継税制の制度化にあわせて、相続税の課税方式をいわゆる遺産取得課税方式に改めることを検討する。」とされており、現在の法定相続分課税方式から遺産取得課税方式に改める予定となっています。ところが現在この改正作業が中断しているそうです。

理由は総選挙が近々実施されそうで、場合によっては政権交代が見込まれるから。そして、仮に政権交代となって民主党が与党となると相続税の課税方式は遺産取得課税方式ではなく遺産課税方式に改めることを検討することになるからです。

以下は、2007年12月26日付け「民主党税制改革大綱」より抜粋。

http://www.dpj.or.jp/news/files/071226zeiseitaiko.pdf

その中で「富の一部を社会に還元する」考え方に立つ「遺産課税方式」への転換も合わせて検討すべきである。(抜粋終わり)

遺産取得課税方式とは、相続等により財産を取得した者ごとに相続税を計算して課税する方式で、ドイツ・フランスなどで採用されているそうです。

遺産課税方式とは、被相続人の遺産全体に対して相続税を計算し課税する方式で、イギリス・アメリカなどで採用されているそうです。

現行の相続税の課税方式は、法定相続分課税方式で遺産を法定相続人が法定相続分で取得したと仮定して相続税の総額を計算し、これを相続等により財産を取得した者に遺産の取得割合で按分して課税する方式で、遺産課税方式の1法だと思います。

さてどうなるか・・・総選挙が終わらないとわからないようです。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月 7日 (火)

中小企業経営承継円滑化法の留意点(その4)

中小企業経営承継円滑化法(以下「円滑化法」とします)は、その定めている措置により取扱いが異なり、また税法に慣れている者(税理士がその筆頭でしょう)にとって法令等を読むと混乱しがちな部分もあるようです。そこで、現在~今後において私が仕入れた情報を基に円滑化法について諸々のことを書いていきたいと思います。

その4は、第2章の遺留分に関する民法の特例(以下「遺留分の特例」とします)の適用対象者の要件についてです。

まず大前提は円滑化法に定める中小企業者が対象となるということ。

なお、このブログでは中小企業者の定義(円滑化法第2条に規定)について、次に記載しています。

→ http://itijunfukui.cocolog-nifty.com/fktusin/2008/10/post-815d.html

次に円滑化法第3条第1項に「特例中小企業者」の定義が定められており、この特例中小企業者が遺留分の特例適用対象者となります。

この条文を分解すると

特例中小企業者とは円滑化法第2条に規定する中小企業者のうち

1.3年以上継続して事業を行っている者(3年以上については、円滑化法施行規則第2条より)

2.会社(上場企業等は除く)であり、個人事業者は除く

が該当します。

上記2については、この遺留分の特例は株式等に関する特例措置なので当然のことながら個人事業者(株式は発行していない)を除くという意味合いです。また、上場企業等もここで除外されています。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年10月 2日 (木)

中小企業経営承継円滑化法の留意点(その3)

中小企業経営承継円滑化法(以下「円滑化法」とします)は、その定めている措置により取扱いが異なり、また税法に慣れている者(税理士がその筆頭でしょう)にとって法令等を読むと混乱しがちな部分もあるようです。そこで、現在~今後において私が仕入れた情報を基に円滑化法について諸々のことを書いていきたいと思います。

その3は、円滑化法の前提となる中小企業者の定義です。

円滑化法第2条でこの中小企業者(会社のみではなく個人事業者も含まれますが、医療法人等は会社ではないので除かれます)が定義されています。なお、第2条では「並びに」という用語が出てきますが、税法に慣れ親しんだ・・・親しんではないか(^^;)・・・私には「並びに」が「及び」という感覚になりました。しかし、これは「又は」という意味で、資本金の額等の基準か従業員数の基準かどちらか一方を満たしていれば円滑化法に定める中小企業者になるとのことです。

以下、中小企業者の定義ですが、詳細は法令も参照して下さい。

1.(第2条1項一号)製造業、建設業、運輸業その他の業種

・資本金の額等 3億円以下

・従業員数   300人以下

2.(第2条1項二号)卸売業

・資本金の額等 1億円以下

・従業員数   100人以下

3.(第2条1項三号)サービス業

・資本金の額等 5千万円以下

・従業員数   100人以下

4.(第2条1項四号)小売業

・資本金の額等 5千万円以下

・従業員数   50人以下

5.(第2条1項五号及び施行令)ゴム製品製造業

・資本金の額等 3億円以下

・従業員数   900人以下

6.(第2条1項五号及び施行令)ソフトウェア業、情報処理サービス業

・資本金の額等 3億円以下

・従業員数   300人以下

7.(第2条1項五号及び施行令)旅館業

・資本金の額等 5千万円以下

・従業員数   200人以下

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月25日 (木)

中小企業経営承継円滑化法の留意点(その2)

中小企業経営承継円滑化法(以下「円滑化法」とします)は、その定めている措置により取扱いが異なり、また税法に慣れている者(税理士がその筆頭でしょう)にとって法令等を読むと混乱しがちな部分もあるようです。そこで、現在~今後において私が仕入れた情報を基に円滑化法について諸々のことを書いていきたいと思います。

その2は、基本となる円滑化法の条文構成について。

円滑化法は、4章16条と附則3条により構成されています。

第1章(第1条~2条)は総則で目的と定義についてですが、第2条ではこの法律に定める中小企業者を定義しています。

第2章(第3条~11条)は遺留分に関する民法の特例を定めています。

第3章(第12条~15条)は支援措置で金融支援を定めています。また、平成21年度税制改正案成立後に予定される非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度も影響を受ける章だと思われます。

第4章(第16条)は雑則で権限委任について定めています。

附則は施行期日等の他、相続税の課税についての措置を第2条で定めています。

気を付けなければならないのが、第1章の2条で定義づけられた中小企業者のうち、第2章の遺留分に関する民法の特例と第3章の支援措置で適用対象者にそれぞれ更に要件等を設けている点です。

つまり、遺留分に関する民法の特例と支援措置とで適用対象となる中小企業は異なる(場合がある)ということになります・・・詳細は次回以降に(^^)

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月23日 (火)

中小企業経営承継円滑化法の留意点(その1)

中小企業経営承継円滑化法(以下「円滑化法」とします)は、その定めている措置により取扱いが異なり、また税法に慣れている者(税理士がその筆頭でしょう)にとって法令等を読むと混乱しがちな部分もあるようです。そこで、現在~今後において私が仕入れた情報を基に円滑化法について諸々のことを書いていきたいと思います。

その1は、その施行時期について。

円滑化法は、大きく分けて次の2つの措置を設けています。

1.民法における遺留分についての特例(円滑化法第2章)

2.資金支援(円滑化法第3章)

更に上記2の資金支援については

2-1.金融支援

2-2.非上場株式に係る相続税の納税猶予(納税支援)

の2つを設けます(但し、2-2については21年度税制改正成立により決定)。

                                                            

これらの措置の施行時期については、次の通り異なっています。

1.民法における遺留分についての特例 → 平成21年3月1日(中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律の一部の施行期日を定める政令)

2-1.金融支援 → 平成20年10月1日(円滑化法附則第1条)

2-2.非上場株式に係る相続税の納税猶予 → 平成20年10月1日(但し、税制改正成立後に遡及することとしている・・・平成20年度税制改正要綱より)

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月16日 (火)

事業承継に関するお勧め新刊本

中小企業経営承継円滑化法がいよいよ施行されます。資金支援については平成20年10月1日(税に関する支援措置である非上場株式等に係る納税猶予制度も平成21年度税制改正成立後に同日へ遡及されます)より、民法特例である遺留分の特例は平成21年3月1日より施行となります。

事業承継の取扱いが大きく変わろうとしている関係上、事業承継に関する書籍も多数発売されています。その中でまずは最初の1冊としてお勧めの書籍を紹介します。

月刊誌「税理9月臨時増刊号」で題名は「新法施行直前! 経営承継円滑化法の活用と事業承継トラブルへの対応」です。残念ながら現時点では税理増刊号はamazonで取り扱っていない様で、このブログのお勧め本コーナーにはありません。

まずは第Ⅰ部「対談 経営承継円滑化法の創設と実務上の着目点」を読みましょう。経営承継円滑化法の立案担当者である中小企業庁財務課長と税理士の平川忠雄先生の対談で、この法律の条文順にその趣旨から解説まで対談ということから口語体により記載されており分かりやすいと思います。その後の第Ⅱ部以降でその詳細解説も行われています。

大きく変わろうとしている制度を理解するにはます全体像を捉える事が必要です。そのために月刊誌「税理9月臨時増刊号」はお勧めです。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年9月13日 (土)

注目の話題・事業承継

税理士・会計士や弁護士による研修会・勉強会を東京と大阪を中心に活動しているグループに参加しています。現在、このグループでは最も注目の話題である事業承継(経営承継)について色々な切り口から概ね月1~2回研修会を開催しています。

平成20年9月12日に事業承継対策に関するトラブルの留意点についての研修会を受講してきました。かなり実務的な内容で今後事業承継に関わっていこうという者にとって有意義なものでした。

その中で印象的だったことを幾つかご紹介します。

1.事業承継の実務では、本当に承継を達成しようという熱意が本人達(現経営者と後継者)にないと立ち消えになる可能性が高い。

2.承継後の従業員の流出問題の対処が、特に「中小企業経営承継円滑化法(以下、円滑化法とします)」の適用を受けていく場合には重要課題である。

3.相続時精算課税を適用して後継者に自社株を贈与する対策は、円滑化法に伴う措置法(非上場株式等に係る相続税の納税猶予制度)の内容や遺産取得者課税となる予定である相続税法の改正内容が明らかになるまで現時点では保留にした方がよいと思われる。

4.後継者以外の推定相続人に疎外感を与えないように、対策案からその実行の経緯をしっかりと説明する。

特に3については、改正内容のみではなく相続税の計算上相続時精算課税の適用を受けた贈与財産は贈与時の時価(相続開始時の時価ではない)により課税価格に加算されることから、値下がりによるリスクの説明責任が非常に重要であるとの説明がありました。私自身も相続時精算課税の適用をした贈与税申告を既に行っており、その際にこの説明をかなり慎重に行ったことを思い出しました。特に自社株贈与については、この点は慎重に慎重を重ねるべきだとつくづく痛感しました。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月 8日 (金)

円滑化法における遺留分特例の施行期日

中小企業庁より「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律施行令」及び「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律の一部の施行期日を定める政令」が発表されています。

→ http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/080729seirei.htm

円滑化法の施行令と一部の施行期日が定められたわけですが、注目したのは一部の施行期日が決まったことです。

これは、遺留分に関する民法の特例に係る規定の施行期日を平成21年3月1日としたものです。平成20年7月29日付で発表されていました。要注目です!

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月27日 (日)

事業承継税制改正についての新聞報道

事業承継税制改正についての新聞報道です。以下は全て、NIKKEINETからの引用です。

中小後継者の相続税軽減、承継計画策定を条件に 中小企業庁

 中小企業庁は中小企業の後継者の相続税を大幅に軽減する「事業承継税制」を適用するための条件を固めた。経営者は前もって役員の中から後継者を決め、会社を継がせる時期などを明記した承継計画を策定、経済産業相の認定を受ける。条件を満たせば、相続する株式への課税価格の減額幅を現行の1割から8割に拡大する。

 中小の後継者難の解消を目指した「中小企業経営承継円滑化法」が5月に成立。10月の施行を控え適用条件をまとめた。税軽減の内容は昨年末の税制改正で決まっているが、関連法案の提出は来年の通常国会になるため、成立後、10月の円滑化法の施行にさかのぼって軽減措置を適用する。(引用終わり)

税制改正法は毎年年度末に成立します。従って、非上場株の相続税納税猶予制度(上記の「相続する株式への課税価格の減額幅を現行の1割から8割に」という部分です。記事では減額としか記載していませんが現行の1割は減額、改正後の8割はあくまで納税猶予です)は成立が今年度末(21年3月)の見込み、施行は遡って20年10月となる予定です。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2008年7月17日 (木)

中小企業承継円滑化法の追加除外合意とは

中小企業承継円滑化法(以下「円滑化法」とします)について、除外合意(円滑化法4条1項1号)と評価固定合意(円滑化法4条1項2号)について前回触れました。

→ http://itijunfukui.cocolog-nifty.com/fktusin/2008/07/post_28cf.html

省略した追加除外合意(円滑化法5条・6条)についてです。

・後継者が旧代表者から贈与等された自社株式等以外の財産

・後継者以外の推定相続人が旧代表者から贈与等された財産

上記の財産について、遺留分算定基礎財産から除外する合意だそうです。

但し注意しなければならないことは、除外合意・評価固定合意と併せてできる合意であって、追加除外合意のみを行うことは認められないそうです。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月13日 (日)

いよいよ始まる中小企業承継円滑化法

久しぶりの更新となります。

先日、今最も話題となっているものの一つである事業承継に関する研修を受けました。その中で「中小企業承継円滑化法」の対応等に対しての留意点がありました。

同法では民法1028条以下の遺留分に関する特例について次の規定が設けられています。

・除外合意 → 後継者が旧代表者から贈与等を受けた一定要件を満たした自社株式等(以下「対象財産」とします)の全部または一部について遺留分算定の基礎財産から除外する合意

・評価固定合意 → 対象財産について遺留分算定の基礎財産に算入する価額を相続時の時価ではなく合意価額とする合意

その他、追加除外合意というものもあります(今回は省略)。

上記の規定が中小企業承継円滑化法施行前の生前贈与について適用できるかどうかが気になりますが、どうやらできるそうです。

平成15年度に相続時精算課税制度が導入され、対象財産を生前贈与したケースもあるかと思いますが、一定要件を満たした上記合意があれば適用できると言うことだそうです。

中小企業承継円滑化法に関する政令等が近々明らかになると思います。事業承継問題を抱えている方々とそのサポートをする専門家は、今後この法令等を確認し十分検討した上で同法の適用をする必要性がでてくるのかと思います。

特にこの業務に関わる専門家の方々は、民法、相続税法だけでなく法人税・会社法といった関連法や会社の事業計画・後継者に関する問題など様々な問題に直面する可能性があります・・・受講した研修の受け売りですが(^^;)

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年4月10日 (木)

財産評価基本通達の改正

先日、資産税関連の研修会を受講しました。その時の情報として営業権の評価が改正されたが、改正後は取引相場のない株式評価においても余り営業権を評価する必要はなさそうだと聞きました。

この改正は平成20年3月14日付財産評価基本通達の改正で、平成20年1月1日以後に相続、遺贈又は贈与により取得した財産の評価に適用されます。内容は以下の国税庁サイトにて公表されています。

→ http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/sisan/hyoka/kaisei/080314/01.htm

この中で営業権は165、166になります。具体的な内容は上記サイトをご覧頂くとして、166(2)注書きに注目です。

「平均利益金額が5,000万円以下の場合は(中略)営業権の価額は算出されないことに留意する。」

改正後の株価評価において、基本的に前3期分の平均利益がまず5,000万円を超えるかどうかに注意しておくことが営業権の評価漏れを防ぐことになるようです。

株価評価についてはもう1点。改正後180についてです。これは類似業種比準価額の計算式の通達ですが(3)が削除されました。

旧180(3)は「上記算式中の金額が0の場合には、分母の「5」は「3」とする。」というものでした。改正後は年利益金額が0であっても分母は5で計算することになったと言うことでしょう。但し、3要素0の会社は特定会社として類似業種は使えない(189、189-4)のはそのままのようです。

なお上記についての経緯は、このブログでも触れています。

→ http://itijunfukui.cocolog-nifty.com/fktusin/2007/07/post_33f1.html

→ http://itijunfukui.cocolog-nifty.com/fktusin/2007/07/post_7b74.html

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年2月23日 (土)

中小企業における経営の承継の円滑化法律案

通常国会提出の事業承継についての法律案である「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案」が経済産業省のサイトで明らかにされています。

→ http://www.meti.go.jp/press/20080205003/20080205003.html

その概要について、経済産業省のサイトよりそのまま引用すると

中小企業の事業承継の円滑化は、事業の継続・発展を通じて地域経済の活力を維持し、我が国経済の基盤である中小企業の雇用を確保するなどの観点から、極めて重要な課題となっています。

このため、事業承継税制の抜本拡充や民法上の遺留分制度の制約への対応を始め、事業承継円滑化のための総合的支援策の基礎となる「中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律案」を国会に提出いたします。(引用終わり)

この法律案の骨子は3つあります。

1.相続税における特定同族会社株式の納税猶予制度の創設

2.生前贈与した特定株式の遺留分対象からの除外と持ち戻し価額の固定化という民法の特例の創設

3.信用保険法の特例創設などの金融支援

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年12月24日 (月)

平成20年度の事業承継税制改正案(その4)

引き続き、与党の平成20年度税制改正大綱における事業承継税制について見ていきます。

納税猶予制度の適用を受けて猶予された税額を、その後免除されるのか納付しなければいけなくなるかについて、大綱では次のように触れています(以下、要約)。なお、私見ですがこれは例示でしょう。

1.免除の場合

事業承継相続人が納税猶予対象株式等を死亡の日まで保有していた場合・・・16ページ(3)

2.納付の場合

・事業承継相続人が、相続税の法定申告期限から5年の間に、代表者でなくなった場合等、事業を継続していないと認められる場合

→ 全額納付・・・16~17ページ(4)

・相続税の法定申告期限から5年後において、納税猶予対象株式等を譲渡等した場合

→ 猶予税額×譲渡等株式総数等/納税猶予対象株式総数等(猶予税額のうち納税猶予対象株式等の譲渡割合)を納付・・・17ページ(5)

なお、上記の場合には利子税も併せて納付する必要があります・・・17ページ(6)。

以上は例示であると考えられることから、この辺りも法案通過後に発表される省令・通達等で詳細な要件や取扱いに更に注意する必要があるでしょう。

また、この納税猶予制度の適用を受けるためには、原則として、全ての納税猶予対象株式等を担保に供することが必要です・・・17ページ(7)。

そして、この納税猶予制度の適用については、個人資産の管理等を行う法人の利用等による租税回避行為を防止する措置を講ずる・・・17ページ(8)。これは、上場株式の持株会社等についての適用を除外するということだと、以前参加したこの改正に関するパネルディスカッションなどで聞いています。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月21日 (金)

平成20年度の事業承継税制改正案(その3)

引き続き、与党の平成20年度税制改正大綱において事業承継税制について見ていきます。

事業承継相続人が相続等により会社を経営していた被相続人から一定の議決権株式等を取得する場合に事業承継税制の納税猶予を受けることが可能になるようですが、大綱ではその事業承継相続人及び被相続人について16ページ(注1と注2)で触れています(以下、要約)。

(注1)事業承継相続人・・・中小企業事業円滑継続法案における経済産業大臣の認定を受けた一定の中小企業の発行済株式等について、同族関係者と合わせてその過半数を保有し、かつ、その同族関係者の中で筆頭株主である後継者を言う。

(注2)会社を経営していた被相続人・・・その会社の発行済株式等について、同族関係者と合わせてその過半数を保有し、かつ、その同族関係者(事業承継相続人を除く)の中で筆頭株主であったこと

この辺りは法案通過後に発表される省令・通達等で詳細な要件や取扱いに注意する必要があるでしょう。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月18日 (火)

平成20年度の事業承継税制改正案(その2)

引き続き、与党の平成20年度税制改正大綱において事業承継税制について見ていきます。

事業承継における相続税の納税猶予制度の導入について、大綱16ページでは次のように記載しています。

事業承継相続人が、非上場会社を経営していた被相続人から相続等によりその会社の株式等を取得しその会社を経営していく場合には、その事業承継相続人が納付すべき相続税額のうち、相続等により取得した議決権株式等(相続等の結果、発行済議決権株式の総数等の3分の2まで・・・括弧書きは要約)に係る課税価格の80%に対応する相続税の納税を猶予する。

そして納税猶予される額は

(納税猶予対象株式等のみを相続する場合の相続税額)-(納税猶予対象株式等の金額×20%を相続する場合の相続税額)

としています。

相続税の課税価格の計算の特例ではなく、あくまで納税猶予制度であることが明らかにされています

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月16日 (日)

平成20年度の事業承継税制改正案(その1)

与党の平成20年度税制改正大綱において事業承継税制は、どのような取扱となっているのかを見ていきます。

大綱の中の「平成20年度税制改正の基本的考え方」の6ページより要約すると(注書は加筆しています)

中小企業事業円滑継続法案の制定を踏まえ(注:平成20年10月施行を目指している)、平成21年の税制改正において、事業の後継者を対象とした取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度を創設する。本制度は中小企業事業円滑継続法案施行日以後の相続等に遡って適用する(以上)。

なお、中小企業事業円滑継続法案の動きについてはこのブログでも触れております。

→ http://itijunfukui.cocolog-nifty.com/fktusin/2007/12/post_7244.html

大綱では現行の「特定同族会社株式等に係る相続税の課税価格の計算の特例」の80%減額への拡大ではなくて、相続税の納税猶予制度の導入としています。また、この相続税の納税猶予制度は早くて平成20年10月1日以後の相続等に係る相続税より導入する方針となっています。更に言えば、中小企業事業円滑継続法案の制定動向に左右されるようです。今後もこの動向を注視する必要があります。

もう一点注目しておく必要があるのは「相続税の課税方式を法定相続分課税方式から遺産取得課税方式へ改めること検討する(要約)」とあることです。現行の課税方式は確かにおかしい(古い)と私も思っています。ただ、この点の改正がなされると相続税の計算体系が大きく変わることとなり、改正前に相続税の現状分析を行った顧客へ改めて現状の再分析をする必要が出てくるのではないかと思っています。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月14日 (金)

平成20年度の与党税制改正大綱が発表

報道で既にご存じかもしれませんが、平成20年度の与党税制改正大綱が発表されました。

→ http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2007/pdf/seisaku-031a.pdf

ざっと見て注目した部分で資産税関連は、以下の項目です。

・16ページ~17ページ<事業承継税制>

「取引相場のない株式等に係る相続税の納税猶予制度」を創設する。現行の特定同族会社株式等に係る相続税の課税価格の計算の特例は、所要の経過措置を講じたうえで廃止する。

・39ページ「八 土地・住宅税制」(国税)

6.住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例の適用期限を2年延長する。

また、もう一つ注目したのが「第二 平成20年度税制改正の基本的考え方」の中の5ページ最後の2行です。

「なお、特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度については、その適用状況を引き続き注視(当初、中止と誤って変換していました。訂正しています。)する。」

導入されて3年経つ平成21年度にて廃止・・・とまでは行かなくても凍結かな~(希望)

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月 7日 (金)

相続・贈与税関連の改正動向

相続・贈与税関連の改正動向について日経の報道をお知らせします。

1.住宅取得等資金に係る相続時精算課税制度の特例の延長

平成19年12月7日付の日経新聞5面で自民党税制調査会では「延長の方向」とのこと。私の見た限り政府税調ではこの点が不明でしたが、どうやら延長の可能性が濃くなったようです。

不明状態の時のこのブログの記事は

→ http://itijunfukui.cocolog-nifty.com/fktusin/2007/11/post_a53c.html

2.租税特別措置法69条の5「特定同族会社株式の相続税の課税価格の計算の特例」における80%減額への拡充(平成20年10月より施行)

何度も書いた内容ですが、以下はNIKKEI NETよりそのまま引用。

 中小企業の後継者の相続税負担を軽減する「事業承継税制」について、自民党税制調査会(津島雄二会長)は7日、相続税額を8割軽減する新制度を来年10月に導入する方向で調整に入った。雇用の8割以上を維持するなど適用条件を定めた新法を同時に施行。後継者難による中小企業の廃業を減らし、技術の継承や雇用機会の維持につなげるのが狙いだ。

 13日にまとめる来年度の与党税制改正大綱に盛り込む。現行の事業承継税制では非上場株式の相続税は1割しか軽減されない。相続税負担が重く、事業用資産の売却を迫られるケースもあるため、政府・与党では軽減幅を8割まで高める方針をすでに固めている。(引用終わり)

恐らく来週末に「与党税制改正大綱」が発表されるのではないかと思います。ねじれ国会のため昨年と同様にすんなりと国会を通過するかどうかは分かりませんが、20年度の税制改正がいよいよ本格化する時期となるのでしょう。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月 4日 (火)

中小企業事業円滑継続法案(その2)

日経新聞の平成19年12月3日の一面で報道された「中小企業事業円滑継続法案」について、その骨子となる内容が自民党より平成19年6月19日付「中小企業の事業承継円滑化に向けた提言」で明らかにされています。

その中で事業承継についての遺留分の取扱いを以下のように緩和することを提言しています(以下、加筆の上での要約です)。

1.事業承継契約(仮称)スキーム」の創設

非後継者が遺留分放棄を行う際(注)の手続の簡素化や、合意に基づく事業用資産の遺留分減殺請求対象からの除外等。

(注)被相続人の生前における遺留分放棄は、家庭裁判所の許可が必要。このことから実務上の被相続人の生前における遺留分放棄は、推定相続人(かつ遺留分権利者)間に合意があっても殆どされていないのが現状とのこと。

2.生前贈与された株式の評価額を贈与時で固定できる制度の創設

遺留分の算定に際しては一定の要件を満たす場合には、生前贈与された株式を贈与時のものとすることができる(注)新規立法措置を検討。

(注)遺留分の算定基礎となる財産に加算される特別受益等の生前贈与財産は、相続時の時価となる。生前贈与された株式が後継者の貢献により上昇した場合には、この点で不合理を生じてしまう問題が指摘されていた。

この提言については、以下の自民党サイトで閲覧することができます。

→ http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2007/seisaku-017.html

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年12月 3日 (月)

中小企業事業円滑継続法案

日経新聞の平成19年12月3日の一面によると中小企業事業円滑継続法案の内容が明らかになったとのことです。要約を「NIKKEI NET」よりそのまま引用します。

中小企業の代替わりの際の事業承継を円滑にするため、政府が来年の通常国会に提出する中小企業事業円滑継続法案の内容が2日、分かった。自社株の株主が多くなると経営に支障が生じやすくなることを考慮し、家庭裁判所の認可などがあれば後継者がすべて相続することもできるようにするのが柱。通常国会で成立すれば、来年10月をメドに施行する。

 中小企業の後継者が相続税負担や他の相続人が最低限主張できる取り分(遺留分)への支払いなどのため、事業を手放し、廃業するケースは少なくない。政府は事業承継を支援しなければ、中小が持つ高度な技術が失われかねず、雇用対策にもマイナスと判断した。(引用終わり)

政府は、租税特別措置法69条の5「特定同族会社株式の相続税の課税価格の計算の特例」における80%減額への拡充改正の他、民法の特別法として「中小企業事業円滑継続法」を来年の通常国会で成立させ、来年10月の施行を目指しているそうです。

この法律は、対象企業で基本的に争いのない事業承継についての遺留分の取扱いを緩和してくれるものです。

事業承継の実務的な円滑化策として一歩前進する法案だと思いますので、是非とも成立してもらいたいと思います。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年7月30日 (月)

中小企業税制50問50答

参議院選挙が終わり、自民党は歴史的な大敗だそうです。総選挙が近いのかもしれませんが、来年度以降に向けた法改正はどうなるのだろうか?

それはともかく現行の税制について。

中小企業庁のサイトで「上手に使おう中小企業税制 50問50答」という冊子が掲載されています。

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/faq50/index.htm

関係団体に内容等についてのアンケートを求めているようで、今後の刷新もあるようです。

私もある関係団体より頂いて中身を見ましたが法人税制のみならず事業承継税制などにも触れていて、手引き書としては非常に良くできています。私自身が中小企業税制に関するセミナー講師をやるときには大変参考になりそうなので紹介しておきます。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

応援クリックはこちら → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年7月23日 (月)

事業承継協議会の検討成果について(まとめ)

これまでに触れた「事業承継協議会の検討成果について」を受けて自民党では「中小企業の事業承継円滑化に向けた提言(中間取りまとめ)」を発表しています。この良し悪しについては、選挙が近いので触れることは一切しません・・・選挙のおかげで書きにくくなっているかも(^^;)

http://www.jimin.jp/jimin/seisaku/2007/seisaku-017.html

事業承継税制検討委員会及び相続関連事業承継法制等検討委員会にて提言された内容をそのまま要約して挙げたもので、概略を知るには大変便利です。今現在、事業承継に関する法制度の議論がどういう方向でされているのかを簡単に見たい場合にお勧めです。

既に触れましたように、これが立法されるかどうかは年末の税制改正大綱を待つまで何ともいえません。しかし方向付けを知ることは実務家にとっては重要なことでしょう。

ブログランキングに参加しました。

応援クリックの一票を → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年7月19日 (木)

税務版その5(番外編)・事業承継協議会の検討成果について

中小企業庁のサイトにて掲載中の「事業承継協議会の検討成果について」番外編です。

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/070629shokeikyogikai_kekka.htm

事業承継税制検討委員会及び相続関連事業承継法制等検討委員会に所属する方を含めた中小企業の事業承継に関するパネルディスカッションを聞いてきました。強調されていたのは、中小同族会社の本来的な事業承継対策は後継者の育成と後継者への事業用資産の承継の集中です。そして、今回の委員会が重視しているのが、後継者への事業用資産の承継の集中です。以下は、私見によるディスカッションの要約です。

これまでの事業承継税制改正(特に非上場株式の承継)は、経営支配権のない株主に対する特例評価による評価減などに重点が置かれて、その結果として非上場株式の分散を招いている。特に税務実務を担う専門家がその様な対策案を出している点も目立つ。その結果、利益は二の次とした事業承継対策が目立つのではないか。

本来の中小企業の事業承継とは、経営力があり雇用の面でも貢献している企業の存続・・・つまりは中小同族企業という面から見れば、会社価値の上昇を目指しながら事業用資産を後継者へ集中的に承継していくというものを優遇すべきである。

現行の税制面もさることながら民法の相続法の面でも問題点は多いが、これら問題点を整理し事業承継の円滑化を図る必要がある。

この様なことから、税制面で事業の継続性等を要件に相続税の課税価格の特例(80%減額)を提案している点は、単なる株価引き下げを重点にするものではなく有望なものである。

また事業承継における現行税制については、是非「相続時精算課税制度」の利用を検討してもらいたい。この制度は、贈与後の値上がりについて相続税に反映されることはないので、早いうちに事業承継対策を行った後継者が贈与後の値上がり益について税務上の不利益を被ることがない。もちろん、今後の問題点として遺留分・特別受益といった相続法の問題がある。

といったものでした。その他に税制改正の変移の話しもあり、かなり有意義に聞くことができました。但し、これが立法されるかどうかは年末の税制改正大綱を待つまで何ともいえません。選挙もありますし・・・選挙前なのでこの点の詳細は私見も書きませんが、一言だけ。どこの党ということではなく、政治家の皆さんが政治的な思惑に流されてばかりでは先に進まないのは間違いないと思います。

ブログランキングに参加しました。

応援クリックの一票を → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年7月15日 (日)

税務版その4・事業承継協議会の検討成果について

中小企業庁のサイトにて掲載中の「事業承継協議会の検討成果について」からです。

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/070629shokeikyogikai_kekka.htm

「事業承継税制検討委員会」による中間報告による納税の円滑化についてです。

非上場株式をその発行会社に売却した場合(金庫株です)には、所得税法第25条第1項の配当等とみなす金額(みなし配当の規定。以下、要約)により

株主がその法人の自己株式の取得により金銭等の交付を受けた場合(同項第4号)において、その金銭等の額が資本金等の額を超えるときは利益の配当とみなす。

となり、原則として譲渡益部分は配当所得となり総所得金額に算入されて、所得税・住民税の最高税率50%の適用を受けることになります。

これがネックとなり相続税の納税資金対策として金庫株の利用ができないケースが多かったのですが、租税特別措置法第9条の7の相続財産である非上場株式をその発行会社に譲渡した場合のみなし配当課税の特例(以下、要約)の創設により

相続又は遺贈(死因贈与を含む)により非上場会社の株式を取得した個人で、その相続等により納付すべき相続税額があるものが、相続開始日の翌日から相続税申告書の提出期限の翌日以後3年を経過する日までの間にその非上場株式を発行会社に譲渡した場合には、所得税法第25条第1項の規定は適用しない。

として、下線の事例における譲渡益部分は譲渡所得(所得税・住民税として譲渡益の20%課税)とされました。更に所得税法第25条第1項の規定は適用しないことから、譲渡所得として租税特別措置法第39条の相続税額の取得費加算の特例の適用も受けることができます。一般的には所得税等の大幅な軽減をしたことになりますが、まだまだ問題点は多いようです。

中間報告書では

・譲渡の期限について3年を5年程度にすることが望ましい

・相続等による取得のみでなく、一定の生前贈与された非上場株式についても同様の制度創設が可能ではないか

といったことが提言されていました。業績はよいのに事業承継については深刻な問題を抱えている中小企業向けの内容で、今後に注目でしょう。

以上、中間報告書の23ページから24ページの私見による解説と要約です。

ブログランキングに参加しました。

応援クリックの一票を → 人気blogランキングへ

| | コメント (1) | トラックバック (2)

2007年7月12日 (木)

税務版その3・事業承継協議会の検討成果について

中小企業庁のサイトにて掲載中の「事業承継協議会の検討成果について」からです。

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/070629shokeikyogikai_kekka.htm

「事業承継税制検討委員会」による中間報告の自社株式(取引相場のない株式等)の評価方法の更に続きです。

非上場株式について、原則的評価方式を用いるのか特例的評価方式を用いるのかを判定する場合の基本となる「同族関係者の範囲」について触れます。

現行における同族関係者の範囲については、民法における親族の範囲(血族の場合には6親等まで)を基礎としているが、4~6親等の血族では実際の経営に参画せず少数株主(同族株主以外の株主)と同等であることが相当程度存在する。このことから現行の6親等基準について、実態を踏まえた形で適切な見直しを検討すべきである。

これも以前から延々言われていたことですね。少なくとも財産評価基本通達185では(以下、要約です)

株式の取得者とその同族関係者の有する議決権の合計数が評価会社の議決権総数の50%以下である場合においては、通常の通り計算した1株当たりの純資産価額に100分の80を乗じて計算した金額とする(つまり20%の減額とする)。

とあります。これは評価会社の経営支配権等を考慮した減額なのですが、これと比べても明らかに不合理だと思われます。

取引相場のない株式の評価における同族関係者や同族会社の概念は、これらの点について大改正された法人税法令から借用していることを考えると、いずれ抜本的な検討まで踏み込む必要があるでしょうね。ただ、今回は無理だと思いますが・・・

以上、中間報告書の21ページから22ページの私見による要約です。

ブログランキングに参加しました。

応援クリックの一票を → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007年7月 9日 (月)

税務版その2・事業承継協議会の検討成果について

中小企業庁のサイトにて掲載中の「事業承継協議会の検討成果について」からです。

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/070629shokeikyogikai_kekka.htm

「事業承継税制検討委員会」による中間報告の自社株式(取引相場のない株式等)の評価方法の続きです。

「純資産価額方式」について触れます。

1.営業権について、現在の価値に直した将来の超過収益力と前年所得のいずれか低い金額で評価することになっている。これまで計上されることは希であった(私もお目に掛かったことがない)が、最近は多額の計上のあるケースがあり問題視されている。企業会計や法人税法との整合性やそもそも死亡した者に係る営業権をそのまま評価することが妥当なのか等見直しを行うべきである。

2.退職給与引当金が法人税法では廃止されたため債務として控除できなくなったが、法人税の改正で相続税の評価額が上がることはおかしい。将来その費用が生じることが確実な債務は負債計上の対象とすべきである。そのためには、確実な債務と客観的に判断し得るための要件等について検討を加え、必要な見直しを行う方向で検討すべきである。

1についてですが、営業権という財産的にも概念的にも曖昧なものを相続税の課税財産とすることには無理があるのではないかと思うことから、個人的には廃止すべきだと思います。

以上、中間報告書の18ページから20ページの私見による要約と意見です。

ブログランキングに参加しました。

応援クリックの一票を → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年7月 7日 (土)

税務版その1・事業承継協議会の検討成果について

中小企業庁のサイトにて掲載中の「事業承継協議会の検討成果について」からです。

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/070629shokeikyogikai_kekka.htm

「事業承継円滑化特例法案」により特定同族株式の評価減を80%とする見直しが報道されましたが、「事業承継税制検討委員会」による中間報告では自社株式(取引相場のない株式等)の評価方法についての検討もかなりあります。

そのうち「類似業種比準方式」について触れます。

1.比準要素3つ(配当、利益、簿価純資産)のうち、利益のウェイトを3倍としているが、利益のみがゼロ(マイナス、つまり赤字のこと)の会社と3要素プラスの会社でわずかな利益が出ている会社とでは、わずかな利益が出ている会社の評価額が低くなることがある。結果として、赤字会社の評価額が黒字会社の評価額より高いという現象が起こり得るので、この点について負担調整措置を具体的に検討すべきである。

2.斟酌率(大会社 0.7、中会社 0.6、小会社 0.5)も合理的な見直しの検討をすべきである。

1についてですが、利益のみがマイナスの会社の類似業種比準価額の計算上、比準要素の平均を取る分数式では分母が3(3要素プラスなら5)となることから、この様なことがおきます。実際に例を作ってやってみると、該当するケースがありますね。但し、これが改正されたとして、恩恵を被る企業がどの程度あるのかは・・・謎?

以上、中間報告書の15ページから17ページの私見による要約です。

ブログランキングに参加しました。

応援クリックの一票を → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年7月 5日 (木)

事業承継協議会の検討成果について

中小企業庁のサイトにて「事業承継協議会の検討成果について」が掲載されています。

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/070629shokeikyogikai_kekka.htm

これは今年2月に設置された「事業承継税制検討委員会」と「相続関連事業承継法制等検討委員会」による中間報告の公表です。当然のことながら事業用資産、その中でも自社株式(取引相場のない株式等)についての検討が目立ちます。

自社株式は後継者へ集中して移転するのが望ましいのですが、法務・税務の問題があります。法務の面では遺留分の問題等です。

相続関連事業承継法制で注目したのは、後継者に集中して事業財産を移転することについて、生前に相続人全員の合意が得られる場合の「事業承継契約(仮称)スキーム」の創設及び撤回の制限される死因贈与契約の検討です。

いずれも現行法の下でも対処可能かもしれませんが、より円滑な事業承継のために導入を検討するようです。

中間報告による「事業承継契約(仮称)スキーム」の要約は

当事者間の合意に基づき、被相続人から後継者への事業用資産の生前贈与等に加えて、相続開始後の遺留分に係る紛争を防止するための手当を包含する方策。被相続人及び推定相続人の全員の合意を前提とし、相続人間の公平等を担保するための形で家庭裁判所が関与するものが望ましい。

問題点として

契約時に財産開示を要するが、あまりに厳格な開示を要求するとコストの面で現実的でないこと、そこで一部資産のみを開示してこれを分配することが妥当かどうか等です。

撤回の制限される死因贈与契約と共に今後に注目です。

ブログランキングに参加しました。

応援クリックの一票を → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007年6月12日 (火)

非上場同族株の特例が改正か?

日本経済新聞によると自民党の事業承継問題検討小委員会(平井卓也委員長)が今月まとめる支援策で「事業承継円滑化特例法案」の制定を明記するそうです。具体的には

1.非上場の同族会社株の相続税の課税価格を抑える。

2.遺留分放棄の手続きを簡素化する。

平成20年度の実施を目指すとのこと。

1の非上場株式の軽減は、措置法第69条の5「特定事業用資産についての相続税の課税価格の計算の特例」のうち特定同族会社株式等の特例の改正でしょう。

現行の1項では(要約)

特定事業用資産相続人等が、相続又は遺贈(相続時精算課税の適用を受けたものにも適用あり)により取得した特定事業用資産でこの規定の適用を受ける選択をしたもの(「選択特定事業用資産」という。)について、相続開始の時から相続税申告書の提出期限まで引き続きその選択特定事業用資産のすべてを有している場合などには、相続税の課税価格に算入する価額は、次に定める割合を乗じて計算した金額とする。

・特定同族会社株式等又は特定受贈同族会社株式等である選択特定事業用資産 100分の90(つまり10%の減額)

但し、制約が多くて2つほど挙げると

・発行済株式の総数又は出資の総額の3分の2に達するまでの部分(2項7号)

・株式の総数に相当する金額の合計額のうち10億円以下の部分(2項12号)

従って、減額できる金額は最高で1億円(10億円×10%)です。

また、69条の4の小規模宅地等の特例との併用は、限度に満たない割合部分に限られており(7項)地価の高い都市部では小規模宅地等の特例を選択することが大半ではないかと思います。

報道では、この減額割合を小規模宅地等の特定事業用と同じく80%にするとのこと。

財務省の反発も予想されるようで、またまた骨抜き改正にならなければよいのですが・・・

ブログランキングに参加しました。

応援クリックの一票を → 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年5月28日 (月)

改正事業承継税制ってどうなの?

平成19年度税制改正の事業承継税制として、取引相場のない株式等にかかる相続時精算課税制度の特例(租税特別措置法70条の3及び4)が新設されました。

この特例の要件は厳しく、主なものを挙げてみても次のようなものがあります

1.特定贈与者は、60歳以上65歳未満の親であり、最初の贈与直前において株式発行会社の代表者で、かつ50%超の株式と議決権を所有していること。

2.受贈者は20歳以上の直系卑属である推定相続人であり、贈与年の12月31日において株式発行会社の役員等であること。更に4年経過時に株式発行会社の代表者で、かつ50%超の株式と議決権を所有していること。

これだけでも厳しいものがあるのですが、実務上最大の問題点は小規模宅地等の相続税の課税価格の計算の特例(措置法69条の4)が使えなくなることです。

以下、措置法69条の4第5項の要約です。

この規定は、その相続に係る被相続人から相続等により財産を取得した者が「取引相場のない株式等にかかる相続時精算課税制度の特例」の適用を受けている場合には、適用しない。

小規模宅地等の特例は、特に地価の高い都市部では最大の減税効果のある相続税の特例です。これに制限がかかるとしたら・・・一体どれだけの人がこの精算課税特例を適用するのだろうか?

取りあえず事業承継税制に対する手当はやったのだから、後は各方の自己責任ですよ・・・ということなら、この特例が必要であったのかどうか疑問を感じます。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年4月10日 (火)

分掌変更による役員退職金(その3)

分掌変更による役員退職金については、法人税基本通達(法基通とします)も内容変更されました。通達番号も法基通9-2-23から法基通9-2-32となりました。

単に条文番号が変わったための変更以外を取り上げますと

旧法基通9-2-23の(3)では「分掌変更等の後における報酬が激減(おおむね50%以上の減少)したこと。」

とされていたのが

新法基通9-2-32の(3)では「分掌変更等の後におけるその役員(その分掌変更等の後においてもその法人の経営上主要な地位を占めていると認められる者を除く)の給与が激減(おおむね50%以上の減少)したこと。(注)本文の「退職給与として支給した給与」には、原則として、法人が未払金等に計上した場合の当該未払金等の額は含まれない。

となりました。

京都地裁での判決で

・新たな代表取締役は最近において取締役に就任した者であり経営の実質はあくまで退任した前代表取締役にあったと窺え、もう1名も監査役就任後においてもその配偶者とともに多くの同社株式を所有していたこと

・当事業年度末日において分掌変更による役員退職金として未払計上されていたこと

を反映した通達変更であると言えるでしょう。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (2)

2007年4月 9日 (月)

分掌変更による役員退職金(その2)

法人税対策だけでなく事業承継対策としても良く紹介されている分掌変更による役員退職金についての判決の続きです。

入手しているものは伏せ字が多かったのですが判決文に目を通しました。私が読んだ限りでの判決文による事案の概略は

・役員2名のうち1名は代表取締役から平取締役になったこと

・もう1名は取締役から監査役になったこと

・役員報酬(平成18年度税制改正前の事案のためで現行は役員給与となります)は2名とも50%の減額

・当事業年度において受取保険金が多額にあったこと

・当事業年度末日において分掌変更による役員退職金として未払計上されていたこと

等がありました。

判決では

・新たな代表取締役は最近において取締役に就任した者であり経営の実質はあくまで退任した前代表取締役にあったと窺え、もう1名も監査役就任後においてもその配偶者とともに多くの同社株式を所有していたこと

・事業内容が激変した事実はあるが売上の多くは従前の取引先が相手先であること

・前代表取締役の役員報酬については直近事業年度に増額した後に当事業年度において50%の減額をしていること

等がありました。

この様なことから「通達の要件(例示ですね)に該当していたとしても、実質的な退職はなかったと考えられることから役員退職金として損金不算入とすることは認められない」としたものでした。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年4月 7日 (土)

分掌変更による役員退職金

TKC神奈川研修所が主催する平成19年度税制改正の研修を受けてきました。講師は私が尊敬する税理士のお一人である山本守之先生で、山本先生節が全開の研修でした。主に中小法人に関わる税務についての研修ということで、その内容は19年度改正が半分弱、後半は最近の法人税事例に関する疑問点や注意点というものでした。その後半部分の講義で興味深い内容のお話がありました。

最近の税務訴訟における裁判例で「法人税基本通達等の通達通りに処理したにもかかわらず税務調査で否認され裁決・裁判で納税者側の敗訴という例が見受けられる」というもの。その中で印象的だったものの一つを紹介します。

旧法人税基本通達9-2-23(平成19年3月13日付の改正前)に「役員の分掌変更等の場合の退職給与」というものがあります。役員が実際に退職する前に支給する役員退職金であっても損金に計上することができる取扱についての通達です。以下、その要約です。

法人の役員退職給与として支給した給与については、例えば次に掲げるような事実があったことによるものなど分掌変更等により役員としての地位又は職務の内容が激変し、実質的に退職したと同様の事情にあると認められるものである場合には、これを退職給与として取り扱うことができる。

(1)常勤役員が非常勤役員(代表者や実質的に経営上主要な地位を占めていると認められる者を除く。)になったこと。

(2)取締役が監査役(監査役でも実質的に経営上主要な地位を占めていると認められる者等を除く。)になったこと。

(3)分掌変更等の後における報酬が激減(おおむね50%以上の減少)したこと。

京都地方裁判所における平成18年2月10日判決で「この通達に掲げる事実があったとしても実質的に判断して役員の退職による給与(役員退職金)とは認められず役員賞与(注:18年度改正前の事例です)に該当する」とされました。

この通達における事実として掲げた事項はあくまで例示であり、役員が退職したか否かはあくまでその実質により判断すべきものだという判示でしょう。節税対策の事例としてこの通達は良く紹介されていますが、あくまで通達を見る前に法令解釈が大事なのだという山本先生のお言葉が強く印象に残りました。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年3月19日 (月)

種類株式評価に関する文書回答

平成19年度税制改正大綱にあった相続等により取得した種類株式に評価について、国税庁より事前商会に対する文書回答事例として、下記のサイトで明らかにされました。

http://www.nta.go.jp/category/tutatu/bunsyo/5494/index.htm

このうち、無議決権株式の評価の取り扱い部分について要約します。なお、私見ですので詳細は文書回答をご覧下さい。

無議決権株式には、原則として、議決権の有無を考慮せずに評価する。しかし、社債類似株式を除く無議決権株式を相続又は遺贈(以下「相続等」とします)により取得した場合には、原則的な評価額から5パーセントを控除した金額により評価し、その5%控除額を同族株主が相続等により取得した議決権株式の価額に加算して申告することを選択する「調整計算」を行うことができる。

この調整計算が適用できるのは、次のすべての条件を満たす場合に限る。

・その会社の株式について、相続税の申告期限までに、遺産分割協議が確定していること。

・相続等によりその会社の株式を取得したすべての同族株主から、相続税の申告期限までに、調整計算を行い申告することについての届出書(無議決権株式の評価の取扱いに係る選択届出書)が所轄税務署長に提出されていること

・「取引相場のない株式(出資)の評価明細書」に、一定の算式に基づく無議決権株式及び議決権のある株式の評価額の算定根拠を適宜の様式に記載し、添付していること。

株式が申告期限までに分割されており、無議決権株式を相続等により取得した同族株主間と、議決権のある株式を相続等により取得した同族株主間では、それぞれの株式の1株当たりの評価額は同一となる様に計算した上で「無議決権株式の評価の取扱いに係る選択届出書」を相続税の申告期限までに提出することを要件に、5%控除とその加算を適用する と理解しました。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。もう1ランク上を実はねらっていますので皆様の応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年3月10日 (土)

非上場種類株式の評価

平成19年3月9日の日経新聞3面に「株相続 国税庁が新ルール」として「議決権ない株 税評価5%減」という記事が掲載されました。この件に関しては昨年に発表された「平成19年度税制改正大綱」で次の様に記載されています(要約)。

取引相場のない種類株式の相続税等の評価方法の明確化

株主総会での議決権がない株式等の種類株式のうち、次のものについてその評価方法を明確化する。

・配当優先の無議決権株式

・社債類似株式

・拒否権付株式

新聞記事によると

・無議決権の種類株式である非上場株式について通常より5%減額をする。

・この減額分は議決権株式に上乗せする。

・株式の種類にかかわらず通常通り1株当たりの評価額を同じとすることも選択により認める。

・拒否権付株式については評価額の増額はしない。

と言うものです。

この件については、実は税務情報誌でかなり前から漏れていた内容と同一でした。また、この記事によると有効な改正であるという意見が経済団体からは出ているようですが、この改正(通達改正かそれとも特殊支配同族会社と同様に質疑応答でお茶を濁す?)のみを捉えると拒否権付株式の評価を除いてどこまで実務上有効なのか疑問を感じます。

ただこの5%減額のみを捉えて考えるのではなく、課税当局の取扱いがはっきりすることは実務の上で有効でしょう。税負担の予測がつくことにより事業承継のための種類株式転換にある程度の弾みがつくことが考えられます。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。もう1ランク上を実はねらっていますので皆様の応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (1) | トラックバック (3)

2007年1月18日 (木)

本当に安心?公正証書遺言

遺言について一番安心確実なのが公正証書遺言(遺言公正証書とも言います)であると述べてきました。

しかし、平成19年1月15日の日本経済新聞21面にて「公証人の作成ミス、裁判で無効も」という記事がありました。

最も信頼性がおけるはずの公正証書遺言の無効問題は実は前々からありましたが、遺言書自体の作成件数が少なかったことからこれまで余り問題にはならなかった様です。勿論、公正証書遺言が無効になる可能性自体が低いこともあります。

ただ、今回一番問題にしたいと思うのが公正証書遺言を適正に作成していても遺産である預金の払い戻しがうまくいかないケースがあることです。この問題は相続税の依頼を受けた税理士として直面した問題でした。

遺言はいくらでも書くことが可能です。では、その遺言書ごとに記載内容が異なるとしたらどうするか・・・その遺言を書いた遺言者の死亡時期に一番近い遺言書が有効となります。有効な公正証書遺言の作成後に他の有効な記載内容の異なる遺言を遺していたとしたなら・・・被相続人の預金がある金融機関はその払い戻しについて責任問題が生じる可能性があります。

これを理由に一部の金融機関又はその支店は、遺言書(公正証書遺言を含む)だけでなく他の相続人の預金名義の変更に関する同意書を提出しないと相続による名義変更に応じないという取扱いをしています。全国銀行協会もこれを容認しているようです。

これらの公正証書遺言に関する問題は実務上の取扱いで済ませてしまう時期ではなくなっているのではないかと思います。是非とも立法上の手当をしてもらいたいと思うのは、遺言相続の当事者を始め、これに関わるわれわれ専門家の同一の思いではないでしょうか?

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年1月11日 (木)

事業承継ガイドラインより(その6)

生前贈与については贈与税問題(が発生するとき)では実行に関して難しい面もあることを述べました。そもそも一般的な贈与税制度である暦年課税制度は相続税の補完をするために設けられたものであり、相続税の税負担と比べて多くの場合には負担の厳しい制度となっています。では無理に生前贈与を行わず遺言を遺すことにより現経営者の相続(死亡)時に株式移転をするという選択肢の検討も重要な面があります。

現経営者が「その会社の所有株式の全てを後継者に相続させる(又は遺贈する)」という内容の遺言を作成する方法です。

相続税法第1条の3(要約)では

「相続税を納める義務がある者は、相続又は遺贈(死因贈与を含む)により財産を取得した個人」

とされています。つまり遺言による財産の取得は贈与税ではなく相続税の課税対象となります。従って税負担の問題だけを比較すれば、現経営者が遺言により後継者に全株式を相続又は遺贈させることとするのも選択肢の一つとなります。

しかし問題はまだあります。「遺留分」という民法上の問題を無視することができません。

これについては無料メルマガ「専門的過ぎない相続の話」のバックナンバー

遺留分その1 → http://blog.mag2.com/m/log/0000174654/107237319.html

遺留分その2 → http://blog.mag2.com/m/log/0000174654/107334311.html

を参照して下さい。特にその2では事業承継との関連についても触れています。ついでによろしければご購読もm(_ _)m

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007年1月 8日 (月)

事業承継ガイドラインより(その5)

中小企業庁発行の「事業承継ガイ20答」を基に記事を進めていきます。「事業承継対策と贈与税問題」の続きです。

事業承継に関する相続税・贈与税問題は前々から取り沙汰されておりました。業績好調な非上場会社の円滑な事業承継を阻害する要因の一つに挙げられているからです。

税制改正に関する討議でも積極案・消極案を含めて取り上げられてきた問題であろうと思います。

平成19年度税制改正大綱でこの事業承継に関する取引相場のない株式については、相続時精算課税制度の特例を用意したようです。しかし非常に使い勝手の悪いおざなり案であるとして「税制改正大綱で承継(その1)」でご紹介したとおりです。少なくとも政府税調は猛省が必要です。その上で今一度問題を抱えた同族会社である中小企業の現状を把握し論理的な討議をして「事業承継に悩む同族会社である中小企業の運命打開案」を発表してもらいたいと思います。

いずれにしても生前贈与対策は、同族会社である中小企業で株価が高い場合には税務の面から難しい状況が続きます。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月 7日 (日)

事業承継ガイドラインより(その4)

中小企業庁発行の「事業承継ガイ20答」(以下「ガイドライン」とします)

を基に前回の事業承継対策と贈与税問題の続きとなります。

現経営者から後継者へ株式を無償で譲り渡す・・・すなわち贈与をしてしまうと高額な贈与税が課税される可能性があることを述べました。

では贈与ではなく安い価額で・・・つまり「無償ではなく有償ではあるが低額な価額で譲渡すれば贈与税の課税問題はないのではないか?」という考えが浮かぶかもしれませんが、これまた単純な話しではありません。

相続税法第9条に「贈与に因り取得したものとみなす場合(みなし贈与)」という規定があります。以下、第9条の要約です。

「著しく低い価額の対価で利益を受けた場合においては、その利益を受けた時にその利益を受けた者が、利益の価額相当額から対価の価額を控除した金額を贈与により取得したものとみなす。」

つまり関係者間で時価5千万円の株式を1千万円で売買した場合には、税務上において買い主は時価と売買価額との差額である4千万円の贈与を受けたとみなして贈与税が課税されることとなります。ポイントは関係者間での売買です。第三者(利害関係がない間柄)ではお互いの合意の上で決定した価額が時価であると税務上は考えますので、この様な課税問題は原則としてあり得ません。

取引相場のない株式の時価相当額は算定について難しい面がありますが、少なくとも業績の良い会社や多くの不動産や有価証券を所有していて含み益(不動産などの時価と帳簿価額との差額)の多い会社は単純に額面による現経営者から後継者への株式譲渡には税務上大きな問題が発生する可能性があります。必ず然るべき専門家に相談の上で実行することをお勧めします。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月 5日 (金)

事業承継ガイドラインより(その3)

新年最初の記事は中小企業庁発行の「事業承継ガイ20答」を基に進めていきます。

事業承継ガイドラインよりその2)で新会社法を利用して現経営者が「拒否権付種類株式」を所有した上で後継者に経営権を譲り渡していく手法を述べました。

この後継者への経営権譲り渡しの点で必ず行う必要があるのが経営権の基となる会社の発行株式の譲り渡しです。一般的には現経営者から後継者へ無償で譲り渡す・・・すなわち贈与する方法で行われるかと思います。この場合に問題となるものの一つが贈与税です。

贈与税は現在2つの制度がありますが、今回は一般的な制度で大半の人が適用を受ける暦年課税制度による贈与税の場合を考えてみます。暦年課税制度は1年ごとの基礎控除として110万円を控除した後の金額に超過累進税率による贈与税率を乗じた金額が贈与税として贈与された者に課税されます。この方式では一般的には贈与を受けた財産の価額が高ければ高いほど高額な贈与税が課税されることになるのですが問題はそう単純でもないようです。

では現経営者から後継者へ会社株式を贈与する設例で贈与税負担を考えてみたいと思います。話しを単純にするため後継者はその会社の株式以外に贈与税の課税対象となるものの譲り受けはなく、またあり得ませんが株価の変動はないものとします。

中小企業で発行株式の全てを現経営者が所有する場合。この会社の全株式の相続税評価額(相続税・贈与税を計算する場合の価額)が5千万円だとします。

全株式を現経営者から後継者へその年に全て贈与した場合に後継者に課税される贈与税額

(5,000万円-110万円)×50%-225万円=2,220万円

となります。何とも高額な負担でこの方法で贈与移転するのはほぼ不可能でしょう。

次に事業承継の一般的な期間である10年で贈与移転する場合(毎年500万円ずつ贈与)の毎年の贈与税

(500万円-110万円)×20%-25万円=53万円

10年合計では

53万円×10年=530万円・・・と時間をかけた効果を考えるとやはり高い!(当初記事を修正しております)

時として贈与税問題は事業承継にとって大きな問題であることが分かります。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年12月27日 (水)

事業承継ガイドラインより(その2)

中小企業庁発行の「事業承継ガイ20答」(以下「ガイドライン」とします)

を基に記事を進めていきます。

「事業承継計画を立てるには、まず何をしたら良いのか」ですが、事業を引き継ぐことを主眼に行うものなので何はともあれ後継者選びと後継者育成に尽きるかと思います。私の経験した実務問題を前提にしているこのブログですので後継者は既に決まっている場合を前提に進めていきます。

以前の記でも触れましたが後継者への経営権の移転について現経営者が実権を移すことに躊躇し、その結果としてうまく事業承継が進まないケースを見てきました。特に中小企業といえどもある程度の規模を有する法人に多いのではないでしょうか。

こういったある程度の規模を有する中小法人で検討してもらいたいのが、平成18年5月より施行された会社法における種類株式の一つ「拒否権付種類株式(いわゆる黄金株)」の利用です。細かな規定は省いて書きます。

会社の重要事項(取締役の選出など)の最終意思決定機関は株主総会ですが、たとえ株主総会での議案について多数の議決を集めたとしても「拒否権付種類株式」を所有する株主が反対すればその議案は否決されることになります。

まだ全面的に後継者に信頼を置くことができない状況にある現経営者がこの「拒否権付種類株式」を一定期間所有することにしてその間は目を光らせる。そして長すぎない期間で後継者が育ってきた時にこの「拒否権付種類株式」を消却(会社への売却等)してしまうという方法です。

重要な点は何と言っても現経営者は「拒否権付種類株式」を長く持ちすぎないことでしょう。何時までもこれを持っていたのでは実権を移さないのと同様ですので。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年12月26日 (火)

事業承継ガイドラインより(その1)

以前ブログでも紹介しました中小企業庁発行の「事業承継ガイ20答」(以下「ガイドライン」とします)について触れてみたいと思います。私は中小企業庁とは直接的な関わり合いはありませんが、このガイドラインは非常に良くできていますのでお時間があれば目を通してみて下さい。また、このシリーズ記事はガイドラインに目を通して頂くと尚わかりやすいと思います。

まずこのガイドラインでは「事業承継の大切さ」という章があり、ここで根本的な事業承継の必要性を述べています。帝国データバンクの「社長交代調査票」によると資本金にかかわらず全社長の平均年齢は平成16年で63歳ですが、これについては殆ど推移がありません。一方で資本金1千万円未満の小規模な中小企業の社長の平均年齢は57歳で全社長平均よりは低いのですが、この20年間で約5歳の上昇が見られます。

更に男性の生存率表から中小企業社長の平均予想引退年齢は67歳とガイドラインでは予測しています。

中小企業社長の平均年齢と平均予想引退年齢との差はわずか10年です。この間に事業承継を必要とする多くの中小企業は対策を打っておかないと・・・ガイドライン5~6ページに紹介されている様な大変な問題が生じるケースとなる危険性があります。

私自身が遭遇した事業承継に関して大変な問題が生じたケースを紹介します。この案件は相続税申告の時点で受件しましたが、その前から事業承継対策を行っていれば結果はかなり違っていたのではないかと未だに思うときが多々あります。

創業社長がお亡くなりになった時点で後継者がまだ育っておりませんでした。更にその法人の発行株式の相続税評価額が半端でないほど高額な金額となり相続人は納税自体が不能となり得る危険性もありました。納税は何とか対処しましたが、後継予定者に株式を余り移転することができず、その後において内部から見れば会社乗っ取りといったような経営権をめぐる様々な問題に直面してしまいました。会社の経営権と持株(議決権)との関係が重要な問題となったわけで、この件に関しては新会社法との関連を含めて詳細が明らかになった事項についても今後触れてみたいと思います。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月20日 (水)

税制改正大綱での事業承継案(その2)

事業承継税制について「平成19年度税制改正大綱」の続きです。大綱では第3章で検討事項が付されていますが、この中での事業承継税制について抜粋した要約です。

事業の将来性・後継者不足・相続人間の遺産分割・遺留分・相続税の問題など中小企業の事業承継には様々な課題がある。

中小企業の事業承継の実体を見極めつつ、事業承継の円滑化を支援するための枠組みを総合的に検討する。その際、非上場株式等に係る税制面の措置については、既存の特例措置を含め、課税の公平化に留意して、相続・贈与税制全体のあり方とともに、幅広く検討する。

非上場株式等の相続税評価について、かなり慎重な言い回しにとれます。批判的に考えずこれまでの経緯を考慮するなら、やはりバブル期に非上場会社を利用した相続税対策(強烈な減税効果がありました)という租税回避行為が未だにトラウマになっているのでしょう。そのために使い勝手を無視したようないわば意味のない事業承継税制緩和措置が設けられるのではと思います。

しかしこのために租税回避行為を意図した者も租税回避を意図していない者も同様の取扱いとなってしまい、結果として後者(いわば善人)が泣きを見るという構図ができてしまいます。

事業承継税制に限らず租税回避行為に対する規制措置は、中小企業等の健全な発展の阻害要因にもなり得る諸刃の剣ではないでしょうか?

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年12月19日 (火)

税制改正大綱での事業承継案(その1)

事業承継税制について「平成19年度税制改正大綱」では次の手当がされています。以下、大綱から抜粋した要約です。

1.取引相場のない種類株式の相続税等の評価方法の明確化

株主総会での議決権がない株式等の種類株式のうち、次のものについてその評価方法を明確化する。

・配当優先の無議決権株式

・社債類似株式

・拒否権付株式

2.取引相場のない株式等に係る相続時精算課税制度の特例の創設

相続時精算課税制度について、推定相続人の一人(受贈者)が、平成19年1月1日から平成20年12月31日までの間に取引相場のない株式等の贈与を受ける場合には、次の要件を満たすときに限り

・贈与者である親の年齢制限を65歳以上から60歳以上に引き下げる。

・非課税枠を通常の2,500万円に500万円上乗せした3,000万円とする。

要件は

(1)発行済株式等総額(相続税評価額ベース)が20億円未満であること。

(2)この特例選択時から4年経過時に受贈者が会社代表者として経営に従事し、発行済株式等総数と議決権の50%超を有すること。

(3)その他所要のこと

上記1については、財産評価基本通達の整備(大綱で?)なのか法令で規定するのか現時点では不明ですが実体にあった明確化は良いことだと思います。

上記2については、大した軽減内容ではないにもかかわらず要件だけはしっかり規定しようとしています。租税特別措置法第69条の5「 特定事業用資産についての相続税の課税価格の計算の特例」中の特定同族会社株式等の10%減額とよく似た使い勝手が悪い割に効果が薄い内容になりそうです。

取りあえずおざなりに要望に応えた内容・・・というのはちょっと言い過ぎ(^^?

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月 8日 (金)

事業承継研修より追加情報

中小企業庁の研修で得た事業承継専門家の方やそれを目指す方向けの追加情報です。

事業承継問題の解決については企業法務・税務や民法上の問題(遺言や遺留分など)が絡み各専門分野の専門家を複数必要とする可能性もあり、この問題解決を依頼する側の方にとって面倒なこととなり得ます。言い換えればワンストップ化が要請されることとなるのでしょう。

そこで中小企業庁などの行政では次のような対応を計画しているそうです(以下、中小企業庁財務課から提供された研修資料「事業承継協議会の検討成果と中小企業庁の今後の取組について」からの抜粋引用)。

・中小機構(注:中小企業基盤整備機構のことだと思います → いちじゅん税理士より)に新たに設置する専門人材を中心に、商工会議所・商工会や各士業団体等と連携して「事業承継支援ネットワーク」を構築。

・中小企業大学校における実務家研修の実施(※)。

(※)平成19年1月29日(月)に中小企業基盤整備機構において実務家セミナーを実施予定。内容は、事業承継ガイドライン、相続法、会社法、税務、事業承継計画作成等を予定(注:これは東京虎ノ門での開催だそうです。現時点で中小企業基盤整備機構のサイト発表などはないようです → いちじゅん税理士より)。

さて私自身は今後力を入れてみる分野として「事業承継」は大変興味がありますが、自分一人の力では限界もありそうです。税理士・FPの同業者や他の専門家の方との提携などの強化が必要だと感じています。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年12月 7日 (木)

中小企業庁の方からの研修

ココログのメンテナンスの関係で約3日間新規記事の投稿ができませんでしたが、その間に私自身は主に会議と研修で多忙でした。

12月5日火曜日に中小企業庁の担当者の方を講師に迎えた中小企業庁発行の小冊子「事業承継ガイドライン20問20答」について税理士会所属支部の研修を受けました。

研修後、次年度の私の支部会務の関係もあり講師の方を始め3人の中小企業庁の方と少しお話しする機会がありました。

中小企業庁の小冊子は4,5冊でていてどれも良くできていますが、その中で突出してはけているのが「新会社法33問33答」だそうです。これから起業する人を始め現行の会社体制の変更を検討している人及びわれわれ関連専門家が取得しているのでしょうね。

また会社法関連でこのブログでも触れた種類株式の相続税評価額について所要の通達改正要望を中小企業庁で行っているとのこと。個人的な考えではどのような時期にどのような内容になるかはまだまだ予断を許さないと思いますが間違いなく動きは出ています。

なお、中小企業業発行の小冊子「新会社法33問33答」は次のURLで請求またはダウンロードできます。無料なので関係者の方は是非目を通してみて下さい。

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/kaisya/kaisyahou33/kaisyahou.htm

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年11月23日 (木)

消えた?事業承継税制の改正

12月半ばに発表されるであろう「平成19年度税制改正大綱」に向けて政府税調や自民税調の動きも活発化しているようです。

日本経済新聞平成18年11月22日朝刊の5面で「政府税調が税制答申骨格」として次のような報道をしています。

(以下、日経新聞の上記記事「政府税調答申の骨格」を引用)

・減価償却制度を抜本見直し

・証券税制の軽減税率を原則廃止

・三角合併解禁に向けた税制整備

・信託法改正に伴う税制整備

・リース事業の税制見直し

・移転価格税制の基準明確化

以下、略

(引用終わり)

殆ど大企業やそれに準じる国が保護・発展すると期待している様な企業向け。驚いたことに詳細報道を見ると減価償却資産の全額損金算入は一定の機械設備に限るようです!

中小企業の事業承継に関する税制改正は報道(または骨格)の対象外となっています。来年度の政府税調の税制答申骨格は現政権と政府税調会長の略歴等を見て大企業などを中心にしたものだと思っていましたが、報道を見る限りは露骨ですね~

中小企業向けの事業承継税制の改正はどこに行ったのか?

現場知らずの国会議員たちはこれらと現時点で秘密にしているかもしれない事項を基に来年3月末日までに新たな規定による税法を決議し、現場は18年度ほどではないにしても混乱するのでしょう・・・特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入という様な前代未聞の悪法の登場がないことを祈っています。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006年11月21日 (火)

概観・財産評価基本通達の改正

前回の記事で触れた財産評価基本通達の改正について私見による概観です。

土地の評価と取引相場のない株式等の改正で、平成19年1月1日以後の相続等により取得した財産の評価から適用されます。

まず土地の評価に関しては奥行価格補正率や側方路線影響加算率などが変わりますので注意が必要です。

取引相場のない株式等の評価については主に会社法と法人税改正に絡んだ整備が行われているようです。

個人的にはもしかしたら会社法108条による種類株式に応じた評価の一部改正か!と思ったのですがこれはありませんでした。まだまだ施行後の日が浅く下手に通達を発表すると租税回避行為に繋がると考えているのでしょう → これは理解できます。

しかし、いずれかの時点で種類株式に応じた評価方法の違いは財産評価基本通達で整備してもらわなければなりません。

拒否権付の黄金株を所有する株主と議決権に制限のある株式を所有する株主とでは明らかに会社の支配権が違うのですから、余り悠長に評価通達を放っておくことは怠慢だと思いますので。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年11月 9日 (木)

最近の税務に関する雑感

ここのところ気づいた税務に関する雑感を書きます(^^)/

電子申告の勧奨はすごいものがあります。

国税庁だけでなく税理士会も地方会を通じて会員の電子申告の普及(かな?)に力を入れ始めています。

詳細は正式な決定後に記事にすることにしますが、来年の確定申告を目途に税理士関与の方を始め電子申告がしやすい状況ができるかもしれません。

ここのところこのブログで取り上げている事業承継税制についての改正論議が平成18年11月8日の日本経済新聞3面の表「経済活性化に向けた税制改革の主な論点」で触れられていました。

(以下、平成18年11月8日の日本経済新聞3面より引用)

「事業承継にかかる相続税の見直し →未上場株式の課税猶予など」

(引用終わり)

課税猶予というのは農地の納税猶予と同じ様なことの検討でしょうか?

これは疑問だな~

そもそも納税猶予というのは一定条件を満たす場合に納税に待ったをかける・・・猶予すると言うこと。納税自体を免除するものではないはずです。未上場株式を発行する法人の今後など予測する事は非常に難しい。要件から外れて納税猶予が取り消され猶予した相続税額を支払えと言われても、中小法人と恐らく債務保証をした納税者である経営者が債務超過に陥った状態ではお金があるわけないのでは?

小手先の税制改正をすることは如何なものでしょうか? 在野の実務家である私は思わずそう考えてしまいました。ただ詳細不明のためこれは雑感と言うことで・・・

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2006年11月 7日 (火)

事業承継税制の改正は?

年末が近づきいよいよ税制改正関連の報道も増えてきたようです。

その中で証券税制の10%の軽減税率廃止か存続かが注目を浴びているようですが、ここでは事業承継税制に目を転じてみます。

本日(平成18年11月7日)の日本経済新聞5面の記事を紹介します(以下引用ですが、括弧書き数字は私が付けました)。

「企業の経営者が子や孫に事業を引き継ぎやすくするように、事業用宅地の相続税を減額するなどの事業承継税制については、減額する範囲(1)や利用できる年齢制限(2)の緩和などが検討課題になっている。」

(1)については「小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例」における特定事業用宅地等や特定同族会社事業用宅地等など(租税特別措置法36条の4)の緩和でしょう。

(2)については「相続時精算課税制度(相続税法第2章第3節)」の新たな特例の設置でしょう。

紆余曲折が予想されますが、私の所属する税理士会支部に中小企業庁の方が事業承継に関する研修会の講師としてお越し下さるそうです。中小企業庁や経済産業省はかなり本気です。期待を込めて今後に注目しています。

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年11月 4日 (土)

事業承継と遺言

遺言を遺す方は日本ではまだまだ少数派の様ですが、最近はかなり注目されているものがこの遺言とも言えます。信託銀行でも遺言信託にはかなり力を入れているようです。

事業承継においてもこの遺言は大変重要な位置付けになるかと思います。所有と経営がほぼ同一である中小企業の経営者にとって後継者へ最終的に経営権を移譲すると言うのは「会社株式を後継者に移す」事に他ならないからです。とすれば遺言書に後継者に会社株式を相続させる(推定相続人に取得させる場合)または遺贈する(推定相続人以外の者に取得させる場合)旨を記載しておくことは事業承継対策の方法の一つです。

遺言は民法によりその種類や方式、効力などを厳格に規定されています。

その中で遺言の種類については大きく分けて「普通の方式」と「特別の方式」の遺言の2つになりますが、実務上は通常「普通の方式・・・普通方式遺言」によることとなります。

普通方式遺言には更に自筆証書遺言・公正証書遺言・秘密証書遺言の3種類があります。事業承継問題を抱えている方は遺言についてもしっかり把握しておきましょう!

お勧めの遺言としては公正証書遺言であることを私が原稿を書いているメルマガ「専門的過ぎない相続の話」で触れています。参考にして下さい。

http://blog.mag2.com/m/log/0000174654/106799215.html?js

ついでに無料なのでこのメルマガのご購読も! 4週に一度の発行です・・・オイオイ宣伝か(^^;)

http://www.mag2.com/m/0000174654.html

人気ブログランキングの「ファイナンシャルプランニング」に参加しています。是非、応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年11月 1日 (水)

事業承継の新時代到来か

現事業を廃業などせず後継者へ事業承継をスムーズに行うためには、遺言書の作成が非常に重要だと思います。しかし「週間ダイヤモンド」記載の中小企業庁「中小企業白書 2006年版」による「事業承継の準備内容と取り組み状況」の統計によると「遺言書の作成」は僅か14.6%・・・このグラフによると最下位に位置します!

正直に言うとある程度予想していたのですが、現経営者の方の一部(または多くか?)は自分の目の黒いうちは自分の相続後という物騒な話を聞きたくない・・・自分の亡き後はそれぞれ良かれとしろ・・・自分はその様に子を育てたんだ!

残念なことにこの様なケースは一番トラブルが多いのが実情です。現経営者がそううまく事が運ぶと考えるとしたら、申し訳ないですがそれは無責任です。

「兄弟は他人の始まり」と言うのは悲しいことかもしれませんが、こと相続についてはよくある事なのです。

今日、顧問先より会社の株式を数人の子供に贈与することについての相談を受けました。現社長はまだ若く(私と同じく40代)子供さんも全員未成年者の学生であることから後継者選びは考慮無しとのこと。「取りあえずよく考えましょう」としました。同族会社の株式分散は会社経営権にとって大きなトラブルの元なのです。

しかし朗報!会社法の施行により議決権のない株式以外に多くの種類株ができました。相続税・贈与税の「財産評価基本通達」も近く改正の予定とのこと。

予定後継者を決めることができれば、まず第一弾として遺言と種類株を組み合わせた事業承継対策が非常に有効な手段となり得る状況が始まろうとしています。今日の記事は概論でしたが、今後大いに注目です。また「財産評価基本通達」の発表など状況に応じて詳細関連記事をアップしますね。

平成18年9月17日より人気ブログランキングのカテゴリーを「経理・会計・税金」からこのブログ記事の内容にあっている「ファイナンシャルプランニング」に変更しました。応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006年10月30日 (月)

事業承継と経営移譲

事業承継について今週号の「週刊ダイヤモンド」でも取り上げています。その問題点として中小企業庁の「事業承継ガイドライン」でも同様に挙げられているのが、いつまで経っても創業者から後継者に実質的な経営権を移譲しないことです。

これは私自身も見てきた事業承継の最大の問題点です。

失敗例は上記「週刊ダイヤモンド」と「事業承継ガイドライン」を参照して頂いて(私自身が見てきた失敗例がまさにその通りでした)現時点でうまくいっている事例を紹介します。

創業社長は長男を後継者として会社に入れますが、その後継者を役員とした時点で半ば非常勤状態となりました。しかしまだ代表権を持つ役員でした。その数年後に代表権を後継者に譲った後は会社に出てくることも月に1~2回程度。不幸にしてその後お亡くなりになりましたが、創業者の妻は非常勤役員として残っていました。

その創業者の妻も後継者の妻が役員に就任するのを機に役員から外れ、今は一切会社の経営にタッチしておりません。

私が見る限り経営権を移譲した後は、後継者からの相談を受ける以外に創業者もその妻も経営について口出しすることはなかったようです。

今現在この会社は業績好調です。しかしまた次の事業承継が10数年後に迫っています。

恐らく次の後継者は親族以外の者になるでしょう。私も関与して今から準備を始めていますが、今後様々な問題解決をしていく必要がありそうです。

何はともあれ「経営を引いたら後は口出さず」・・・経営権を移譲する側の者には大切なことです。

平成18年9月17日より人気ブログランキングのカテゴリーを「経理・会計・税金」からこのブログ記事の内容にあっている「ファイナンシャルプランニング」に変更しました。応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年10月17日 (火)

事業承継ガイドライン

最近よく「事業承継」という言葉を新聞や雑誌などで目にするような気がします。

中小企業の経営者交代等の事業承継問題は今に始まったことではないのですが、創業社長の高齢化は更に進んできているのも事実のようです。

もちろんこの事業承継問題も2極化だと思います。このまま後継者無しで廃業(法人ですので清算決了)する中小企業が多数、少数の力ある中小企業は事業承継問題に悩む・・・という構図でしょうか。

こういった背景もあって中小企業庁は事業承継の支援にも力を入れているようです。中小企業庁では「事業承継ガイドライン20問20答」という無料冊子を発行しました。中小企業庁のサイトでPDFファイルのダウンロードもできます。

http://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/shoukei/shoukei20/index.htm

ざっと目を通しましたが、漫画・イラスト入りなのには笑ってしまいました。しかし内容は簡易な計画表のひな形から会社法における種類株式のことまで簡単に触れていて、法人の事業承継だけでなく地主さんの不動産承継でも参考にできる部分があると思います。

また事業承継に関わりたいが実務経験が乏しいという方も参考資料として良いと思います。ガイドラインとしては上出来でしょう。

平成18年9月17日より人気ブログランキングのカテゴリーを「経理・会計・税金」からこのブログ記事の内容にあっている「ファイナンシャルプランニング」に変更しました。応援クリックをお願いします。

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006年9月21日 (木)

会社法施行の影響は事業承継にも

今日(平成18年9月21日)の午後は会社法に関する研修を受けてきました。会社法の施行により会計・法人税業務は何かと大変な様相になってきたと改めて感じました。

しかし会社法の施行は会計・法人業務だけでなく、相続事業承継に関しても多大な影響を与えます。この研修でも最後にこの話が出ました。

会社法により会社の機関の設計等だけでなく、発行する株式の種類も普通株式以外に9つの種類株式の中から基本的に会社の任意で発行することができます。もちろん手続きを踏んでからですが。

オーナー会社にとっての事業承継を種類株式の発行により経営権の安定を図る手段として利用できる模様です。会社法が株式と経営権の結びつきを重視しているからでしょう。 

例えば、推定相続人が複数いる場合に議決権の行使に制限を設ける株式を発行し、これを事業承継者以外の者に相続させることとする。一方事業承継者には議決権のある株式を相続させることとする。これにより株式の分散による経営権の不安定化を防ぎ、経営権は事業承継者へ安定的に移行するものと考えられます。

但し公正証書遺言を作成しておくことなどが留意事項となるかもしれません。遺留分も問題になるかもしれません。これからの検討課題が多いが研究すべきことだと講師の先生も仰っていました。私も現時点では勉強不足ですが、この辺り少し研究して進出の検討をしてみたいと思っています。

なお、会社法の施行その他の状況変化から相続税・贈与税の財産評価基本通達の改正が予定されているようです。

改正予定事項の内容とその意見募集を国税庁では行っていますので、興味のある方は次の行をクリック 

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=410180009&OBJCD=100410&GROUP=

ついでに次の行もクリックしてもらえると嬉しいのだ~(^^)

→ 人気blogランキングへ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006年8月15日 (火)

事業承継に関する税制改正要求

来年度の税制改正の報道が出始めました。

今日(平成18年8月15日)の日経新聞5面で中小企業の事業承継に関して相続時精算課税制度に特例を設ける内容のものが出ていました。